お腹もいっぱいになり、空いたお皿を持って家に入ると葵ちゃんが手伝いに来てくれた。

外では花火の準備が行われている。

「ありがとう葵ちゃん。後はやっておくから外に行ってて」

「うん」

 片付けが終わり外に行くとテーブルとコンロが角に寄せられ、

椅子とベンチが一直線に並べられていた。

地面には5つの筒形花火がセットされ、火をつける役割は晴君になったようだった。

「真琴、こっちに来て」

真ん中に置かれたベンチに座るちひろが、隣に座るよう手で合図する。

瑞樹はさっきと同じ場所でみんなの様子を笑顔で見ていた。

5つの花火に火を付けると晴君は走って端の椅子に座った。