夕食の準備を終わらせ部屋で休んでいると、外から笑い声が聞こえて来た。

窓の外を見ると4人の姿がある。

会話の内容までは聞き取れないけれど、みんな笑顔で庭を見て回っている。

葵ちゃんも、まだみんなに馴染めてはいないけれど笑顔を浮かべていた。

ベンチに座ったり、ガゼボの中に入ったりしながら門まで進むと3人は葵ちゃんに笑顔で手を振って帰って行った。

1階に下りると、少し疲れた顔をして葵ちゃんが玄関に入って来た。

「お疲れ様、疲れたよね……」

「真琴さん、ハナちゃん達が謝ってくれたよ」

「そう、それで葵ちゃんは?許してあげたの?」

「うん。今度シアタールームでアニメとか映画とか見ようってことになった。

あとカラオケもできるんじゃない?って言っていた」

「楽しみだね!」

葵ちゃんはうなずくと階段を駆け上る。

その足音は弾んでいた。