ちひろの家にはお手伝いさんが居て、
彼女の都合で18時半には全員揃って夕食を食べるのがルールになっているようだった。
ただ全員揃ってとはいってもそこにちひろの両親は含まれていない。
ちひろの両親は国内外でホテルを多数経営していて忙しく、
帰りが0時を過ぎることもあれば海外に行ってワンシーズン戻らないこともあるようだった。
ちひろの家の前に着くと時間は18時25分。
「ごめん真琴、今日は家まで送っていけないや」
「そんなのいいよ、それより間に合って良かった、またね」
「うん、ごめんね、また」
忙しそうに手を振るちひろに手を振り返す。
ちひろは真っ白で堅牢な門へ入って行くと白亜の豪邸を背にもう一度わたしに手を振った。
「気を付けてね」
「うん」
緩いスロープの道を走っていくちひろ。
その先に見える白亜の豪邸は何度見てもため息が出るほど美しく、
中2の春に初めてこの豪邸の存在を知ったわたしは次の日スケッチブックを持ってもう一度ここへ来た。
そして無我夢中で目に映る全てをスケッチブックに描き込んだ。
「上手だね」
突然後ろから声を掛けられ叫んだのを今でも覚えている。
「うわっびっくりした!!」
「ごめん!驚かせるつもりは全くなかったんだけど……」
「いいえ、こっちこそ大きな声を出してごめんなさい」
それがちひろとの出会いだった。
彼女の都合で18時半には全員揃って夕食を食べるのがルールになっているようだった。
ただ全員揃ってとはいってもそこにちひろの両親は含まれていない。
ちひろの両親は国内外でホテルを多数経営していて忙しく、
帰りが0時を過ぎることもあれば海外に行ってワンシーズン戻らないこともあるようだった。
ちひろの家の前に着くと時間は18時25分。
「ごめん真琴、今日は家まで送っていけないや」
「そんなのいいよ、それより間に合って良かった、またね」
「うん、ごめんね、また」
忙しそうに手を振るちひろに手を振り返す。
ちひろは真っ白で堅牢な門へ入って行くと白亜の豪邸を背にもう一度わたしに手を振った。
「気を付けてね」
「うん」
緩いスロープの道を走っていくちひろ。
その先に見える白亜の豪邸は何度見てもため息が出るほど美しく、
中2の春に初めてこの豪邸の存在を知ったわたしは次の日スケッチブックを持ってもう一度ここへ来た。
そして無我夢中で目に映る全てをスケッチブックに描き込んだ。
「上手だね」
突然後ろから声を掛けられ叫んだのを今でも覚えている。
「うわっびっくりした!!」
「ごめん!驚かせるつもりは全くなかったんだけど……」
「いいえ、こっちこそ大きな声を出してごめんなさい」
それがちひろとの出会いだった。