中学校の前に着き、葵ちゃんの足が止まる。
「真琴さんありがとう」
「うん」
“頑張れ”も“大丈夫”も違う気がして返事しかできなかった。
校門に向かって足を踏み出す葵ちゃんを見届けるとわたしは学校へと急いだ。
ここから学校までは10分ちょっと。走ればギリギリ間に合いそうだ。
息を切らし学校につくと正面玄関に設置された時計は登校時間3分前。
そのままダッシュで中に入るとそこに岬さんが居た。
「おはよう橘さん。今日休むのかと思った。
もう1分待って来なかったら教室に行こうと思っていたところ」
「えっ、わたしのこと待っていてくれたの?」
「そうだよ。早く靴履き替えて、一緒に教室に行こう」
嬉しかった。
こんな風に誰かが自分を待っていてくれて、こんな風に誰かと教室に向かう日が来るとは思ってなかったから。
けれど、やっぱり不安が押し寄せてくる。
わたしと一緒に教室に行ったら、岬さんは綾音さん達に何か言われるかもしれない。
「ねぇ岬さん…本当に大丈夫?わたしと一緒に教室に行って。何か……言われちゃうんじゃない?」
「前にも言ったけど、わたしはどのグループにも所属していないから」
そう話すと岬さんは綺麗な笑顔を見せてくれた。
「真琴さんありがとう」
「うん」
“頑張れ”も“大丈夫”も違う気がして返事しかできなかった。
校門に向かって足を踏み出す葵ちゃんを見届けるとわたしは学校へと急いだ。
ここから学校までは10分ちょっと。走ればギリギリ間に合いそうだ。
息を切らし学校につくと正面玄関に設置された時計は登校時間3分前。
そのままダッシュで中に入るとそこに岬さんが居た。
「おはよう橘さん。今日休むのかと思った。
もう1分待って来なかったら教室に行こうと思っていたところ」
「えっ、わたしのこと待っていてくれたの?」
「そうだよ。早く靴履き替えて、一緒に教室に行こう」
嬉しかった。
こんな風に誰かが自分を待っていてくれて、こんな風に誰かと教室に向かう日が来るとは思ってなかったから。
けれど、やっぱり不安が押し寄せてくる。
わたしと一緒に教室に行ったら、岬さんは綾音さん達に何か言われるかもしれない。
「ねぇ岬さん…本当に大丈夫?わたしと一緒に教室に行って。何か……言われちゃうんじゃない?」
「前にも言ったけど、わたしはどのグループにも所属していないから」
そう話すと岬さんは綺麗な笑顔を見せてくれた。