アルバイトがない今日は学校を出ると河川敷へと向かった。
今日みたいに天気が良くてアルバイトがない日はそこで時間を過ごすことが多い。
河川敷に着くと階段を駆け下り川のすぐ側まで近づくとキラキラと光る川面を眺めた。
すると突然の風に制服のスカートが捲り上がる。
「うわっ真琴丸見え!」
振り替えるとこっちに向かって走ってくるちひろが見えた。
「ちひろ」
ちひろは持っていたカバンを放り投げると抱きつくようにわたしのスカートを抑える。
「真琴ぼーっとし過ぎだよぉ」
「あっ…ごめん」
背の低いちひろは上目遣いでわたしを見ると風で乱れた髪の毛を直してくれる。
1本1本正しい場所に戻すような丁寧で繊細な指先を感じながらわたしはあることに気付いた。
「あれ?ちひろまた少し身長伸びた?」
「えっ本当?でもまだまだだよ。絶対に宣言通り真琴の身長抜くんだから」
ちひろがそんな宣言をしたのは2年前の夏、ちひろが中学3年でわたしが中学2年の時だった。
たしか高校2年の冬までには身長を抜くと言っていたけれど、今はもう7月。
間に合いそうにない。
わたしは165センチ。
ちひろは158センチ。
それでも2年前から比べたらちひろの身長は8センチも伸びた。
「カバン汚れちゃったんじゃない?」
地面に転がったカバンを拾い上げるとくっついていた砂を払いちひろに渡した。
「真琴、何かあったの?」
「ううん……何にもないよ」
今日みたいに天気が良くてアルバイトがない日はそこで時間を過ごすことが多い。
河川敷に着くと階段を駆け下り川のすぐ側まで近づくとキラキラと光る川面を眺めた。
すると突然の風に制服のスカートが捲り上がる。
「うわっ真琴丸見え!」
振り替えるとこっちに向かって走ってくるちひろが見えた。
「ちひろ」
ちひろは持っていたカバンを放り投げると抱きつくようにわたしのスカートを抑える。
「真琴ぼーっとし過ぎだよぉ」
「あっ…ごめん」
背の低いちひろは上目遣いでわたしを見ると風で乱れた髪の毛を直してくれる。
1本1本正しい場所に戻すような丁寧で繊細な指先を感じながらわたしはあることに気付いた。
「あれ?ちひろまた少し身長伸びた?」
「えっ本当?でもまだまだだよ。絶対に宣言通り真琴の身長抜くんだから」
ちひろがそんな宣言をしたのは2年前の夏、ちひろが中学3年でわたしが中学2年の時だった。
たしか高校2年の冬までには身長を抜くと言っていたけれど、今はもう7月。
間に合いそうにない。
わたしは165センチ。
ちひろは158センチ。
それでも2年前から比べたらちひろの身長は8センチも伸びた。
「カバン汚れちゃったんじゃない?」
地面に転がったカバンを拾い上げるとくっついていた砂を払いちひろに渡した。
「真琴、何かあったの?」
「ううん……何にもないよ」