彼が、魔獣を捌く方法を、詳しく丁寧に教えてくれて、いざ本番となった。
でも、思ってた以上に包丁が重く、大きかったため、自分の体の一部として扱えなかった。
「まず、皮を剥げ、まあ食べる一部分だけでいい」
そう言って、プランスは魔獣の足を指差す。
「切り落とせ」
プランスは安堵したような雰囲気をしているのに、怖い声でつぶやく。
「はい」
プランスの言う通り、私は包丁を魔獣の足に叩きつけた。でも、岩のように固く、頑丈で包丁なんかじゃ切り落とせなかった。
それに、皮一枚だってキレやしない。
こんな生物よくプランスみたいな、弱そうな人が倒せたものだ。
「あっごめん。この魔獣、リトルドラゴンって言って貫通防御力十ついてるんだった」
プランスがポカンとした顔に、私もポカンとした顔になって会話しているように、少しの間沈黙してしまった。
私がポカンとしたのは、貫通防御力十という部分で、これはすごく高い。
だって聖騎士の平均貫通防御力が三十で、聖剣でもやっと傷がつくくらい。
そして兵士の平均貫通防御力は七から八とされていて、剣でようやく傷がつくくらい。
それで一般人の平均貫通防御力はゼロ。
これを考えたら、貫通防御力十は兵士よりも余裕で強い。まあ、聖騎士には敵わないが。
「・・・・・・・・よし貸してくれ」
プランスが私から包丁を取り上げて、リトルドラゴンの足にゆっくりと乗せ、そのまま手をは離した。
私はまさかまさか、とドキドキが止まらなかった。
「ねえ本当にどうやって」
私が言った同時に、リトルドラゴンの足が柔らかいお肉のようにして切れた。
どんな魔力を使ったのかは分からないけど、私は華麗なるプランスの技に魅了されてしまった・・・・・・・。
「ちょっと魔力を使っただけさ。あっそうだミアには鍋でライス炊いてきてくれない?」
ライス=米を炊くことは可能だ。
お母様に家事を徹底的に教わったからだ。でも、結果は屋敷で暮らしたから、そんな家事はしなくてよかった。
まあ、お母様は何も悔やんでいなかったけれど。
「はい」
私は鍋のある、キッチンに向かった。彼の隣に居れないのは辛かったけど、何もしないのも、ダメだ。
屋敷で楽してきた分、今ここで大変な思いをしなくてわ。
「ミア」
突然後ろから、彼が呼び止める。
「どうしました?」
「俺の家は君にとってどう? 嫌かな?」
この質問の意味がわからなかったけど、本当に思っていることを伝えた。
「嫌じゃないわ。本当に心地い家で屋敷なんかより、ずっと優れてますわ」
プランスは「ご冗談を」とふざけた感じに返して、プランスと私は笑った。
「では、私は鍋で白米を・・・・・・・・」
♢
色々と下準備も整って、後はお米が炊けるのを待つだけとなった。
この時私は暇だったので、プランスの料理姿を見に、プランスがリトルドラゴンを解体している、裏倉庫に向かった。
確かこのドアを開けたところに・・・・・。
そう思いながら、ドアをゆっくり開くと、プランスがリトルドラゴンの足を真剣に焼いていた。
リトルドラゴンの足には鱗が付いておらず、一瞬で悟った。
プランスがリトルドラゴンの足の皮膚を剥がしたんだと。まあそうしないと、リトルドラゴンは食べれないらしく、リトルドラゴンの貫通防御力十は皮膚に付けられているらしい。
昔本で読んだから、知っていた。
「プランス、今調子よさそうね」
「当たり前だ。こう見えて俺は村の料理人なんだからな」
「まあ、前のお祭りの時、ステーキ配ってたもんね」
お祭りのことを思い出すと、楽しかったことが瞼に浮かぶ。
「ああ、それでお前の方は上手くライス炊けたんだろうな?」
焚き火の暑さに汗をかいた、プランスはまたいつもとは違う味を出して服で汗を拭き取る姿なんて、ワイルドな男性だった。
いつもはハンサムだけど、今みたいなワイルドも私は好き。
理由はもちろん、優しくしてくれたから。
いや違う。私を救ってくれて、私の求めたものをすぐにプレゼントしてくれた。
プランスのくれたプレゼントは、物だけじゃない。色々な言葉。
色々な素振り。それが私にくれた最大のプレゼント。
それだけもらったから、私は彼に隣にずっといて日々を彼に捧げます。
「ふうん。まあまあだと思う。プランスほどではないけどね」
私は白米を炊くのに自信はあまりないけれど、通常の人と同じくらいなら容易に料理もできるし、レシピさえあればなんでも作れる。
「そうか、それは楽しみだな。あ、その足下のやつ触らないでね」
下を確認すると、小さなナイフが落ちてて、触らないでね、という必要がないくらいの品だった。
「はい。プランス、あなたはどうしてここの村に来たの?」
咄嗟に質問した。
「ここの村で・・・・・・・ここの村が好きだから」
苦笑しながら、振り返る、プランスは悲しそうで苦しいようは微笑みをした。
不躾な質問をしてしまったと、頭を抱えた。
「そうなんだね。まあこの村は美しいからね」
私は黄昏た心で、プランスに言った。
「うん」
でも、思ってた以上に包丁が重く、大きかったため、自分の体の一部として扱えなかった。
「まず、皮を剥げ、まあ食べる一部分だけでいい」
そう言って、プランスは魔獣の足を指差す。
「切り落とせ」
プランスは安堵したような雰囲気をしているのに、怖い声でつぶやく。
「はい」
プランスの言う通り、私は包丁を魔獣の足に叩きつけた。でも、岩のように固く、頑丈で包丁なんかじゃ切り落とせなかった。
それに、皮一枚だってキレやしない。
こんな生物よくプランスみたいな、弱そうな人が倒せたものだ。
「あっごめん。この魔獣、リトルドラゴンって言って貫通防御力十ついてるんだった」
プランスがポカンとした顔に、私もポカンとした顔になって会話しているように、少しの間沈黙してしまった。
私がポカンとしたのは、貫通防御力十という部分で、これはすごく高い。
だって聖騎士の平均貫通防御力が三十で、聖剣でもやっと傷がつくくらい。
そして兵士の平均貫通防御力は七から八とされていて、剣でようやく傷がつくくらい。
それで一般人の平均貫通防御力はゼロ。
これを考えたら、貫通防御力十は兵士よりも余裕で強い。まあ、聖騎士には敵わないが。
「・・・・・・・・よし貸してくれ」
プランスが私から包丁を取り上げて、リトルドラゴンの足にゆっくりと乗せ、そのまま手をは離した。
私はまさかまさか、とドキドキが止まらなかった。
「ねえ本当にどうやって」
私が言った同時に、リトルドラゴンの足が柔らかいお肉のようにして切れた。
どんな魔力を使ったのかは分からないけど、私は華麗なるプランスの技に魅了されてしまった・・・・・・・。
「ちょっと魔力を使っただけさ。あっそうだミアには鍋でライス炊いてきてくれない?」
ライス=米を炊くことは可能だ。
お母様に家事を徹底的に教わったからだ。でも、結果は屋敷で暮らしたから、そんな家事はしなくてよかった。
まあ、お母様は何も悔やんでいなかったけれど。
「はい」
私は鍋のある、キッチンに向かった。彼の隣に居れないのは辛かったけど、何もしないのも、ダメだ。
屋敷で楽してきた分、今ここで大変な思いをしなくてわ。
「ミア」
突然後ろから、彼が呼び止める。
「どうしました?」
「俺の家は君にとってどう? 嫌かな?」
この質問の意味がわからなかったけど、本当に思っていることを伝えた。
「嫌じゃないわ。本当に心地い家で屋敷なんかより、ずっと優れてますわ」
プランスは「ご冗談を」とふざけた感じに返して、プランスと私は笑った。
「では、私は鍋で白米を・・・・・・・・」
♢
色々と下準備も整って、後はお米が炊けるのを待つだけとなった。
この時私は暇だったので、プランスの料理姿を見に、プランスがリトルドラゴンを解体している、裏倉庫に向かった。
確かこのドアを開けたところに・・・・・。
そう思いながら、ドアをゆっくり開くと、プランスがリトルドラゴンの足を真剣に焼いていた。
リトルドラゴンの足には鱗が付いておらず、一瞬で悟った。
プランスがリトルドラゴンの足の皮膚を剥がしたんだと。まあそうしないと、リトルドラゴンは食べれないらしく、リトルドラゴンの貫通防御力十は皮膚に付けられているらしい。
昔本で読んだから、知っていた。
「プランス、今調子よさそうね」
「当たり前だ。こう見えて俺は村の料理人なんだからな」
「まあ、前のお祭りの時、ステーキ配ってたもんね」
お祭りのことを思い出すと、楽しかったことが瞼に浮かぶ。
「ああ、それでお前の方は上手くライス炊けたんだろうな?」
焚き火の暑さに汗をかいた、プランスはまたいつもとは違う味を出して服で汗を拭き取る姿なんて、ワイルドな男性だった。
いつもはハンサムだけど、今みたいなワイルドも私は好き。
理由はもちろん、優しくしてくれたから。
いや違う。私を救ってくれて、私の求めたものをすぐにプレゼントしてくれた。
プランスのくれたプレゼントは、物だけじゃない。色々な言葉。
色々な素振り。それが私にくれた最大のプレゼント。
それだけもらったから、私は彼に隣にずっといて日々を彼に捧げます。
「ふうん。まあまあだと思う。プランスほどではないけどね」
私は白米を炊くのに自信はあまりないけれど、通常の人と同じくらいなら容易に料理もできるし、レシピさえあればなんでも作れる。
「そうか、それは楽しみだな。あ、その足下のやつ触らないでね」
下を確認すると、小さなナイフが落ちてて、触らないでね、という必要がないくらいの品だった。
「はい。プランス、あなたはどうしてここの村に来たの?」
咄嗟に質問した。
「ここの村で・・・・・・・ここの村が好きだから」
苦笑しながら、振り返る、プランスは悲しそうで苦しいようは微笑みをした。
不躾な質問をしてしまったと、頭を抱えた。
「そうなんだね。まあこの村は美しいからね」
私は黄昏た心で、プランスに言った。
「うん」