君と二度目の恋をする

慧と千輝は引き続き、みんなを探していた。

「あれはなんでしょう?」

千輝が出口のような場所を見つけた。

「行ってみよう」

走っていくと、みんなが集まっていた。

「お前たち、こんなところにいたのか」

「白い光に向かって走ったら、ここに出たんです」

湊が言った。

「私は、要と隼人のいるところに出たよ?」

「俺も花蓮いるところに出た」

真白と紫音が言った。


「私は最初からここに出ました」

「私もです」

結奈と天音が言った。

「とにかくみんないてよかった。早くここから出よう」

「驚いたな。私の術を破ってしまうとは」

どこからか声が聞こえてきた。

そこには、花屋の青年が立っていた。

「やっぱりお前の仕業だったのか」

慧が言った。

「お前、霧人の生まれ変わりだな」

湊が青年に向かって言った。

「生まれ変わりと言うのは語弊があるな。姿を変えていたのだ」

そう言うと、平安時代の貴族格好になった。

「まさか生まれ変わっていたとはな。あの時の恨み、晴らしてくれる!」

強い風が吹いた。

「お前たちを皆殺しにしてやる!」

そう言って術を放とうとした。

「貴様は本当に懲りないな」

あの白髪の青年が声を発した。

全員が驚いて見ていた。

「あの時、 魂ごと消滅させていればよかったな」

そう言って、弓を構えた。

「それは…!」

「覚えているか?お前を殺したこの矢を。今度は魂ごと射抜いてやる」

「やめ…!」

霧人が何か言いかけたが、少年が矢を放った。

まばゆい光が辺りを包んだ。


気がつくと、学校に戻ってきていた。

「戻ってきたの?」

真白が目を覚ますと、他のみんなも目を覚ました。