だが、近くに知ってる顔がいた。

「あれって、高嶺先生と花蓮と黒崎くんじゃない?」

「ほんとだ。高嶺先生の隣にいるのは誰だ?」


「消えたってどういうことだ!」

「わからないんです。急だったので…」

そこに天音と紫音も合流した。

「何かあったんですか?」

天音が聞いた。

「柏木が消えたんだ」

「え?」

「おそらく何者かの術だと思うが…」

その時、誰かが術を使った感じがした。

「要の術だ」

隼人が言った。

「あっちにいる!」

紫音が指差した。


「お前、蘇芳か?」

要が尋ねた。

「お前は白夜の生まれ変わりか。隣は鈴蘭の生まれ変わりだな」


「何故術を使ったんだ?真白に何をした?」

蘇芳はくくっと笑った。

「別に手荒なことはしていないよ。彩葉の記憶を見せていただけだ」

「真白!」

そこに隼人たちもやってきた。

「これは驚いた。全員揃うとはね。いいよ。今日はもう帰るよ」

風が吹いて、蘇芳が姿を消した。