注文を済ませて、くるのを待っているあいだ、学校の話をしていた。

「でさ、その先輩がすっごいかっこいいの。告白したいんだけど、彼女いるみたいなんだよねー」

由香は、上の学年に好きな人がいるらしくその話をしていた。

「そういえばさ、真紀は好きな人いないの?」

どきんと心臓が跳ねた。

頭に瀬戸くんが浮かんだ。

これを由香に伝えたらどんな反応をされるだろう。

それが、怖かった。

「私は、特にいないかな」

曖昧に笑って答えた。