実は瀬戸くんは、私が片思いをしている人だった。

今こうして話していて、すごく心臓がドキドキしている、

「なんか、話すの久しぶりだな」

「そうだね」

私たちは、同じ中学校で、中学三年生の時に隣の席になったことがある。

「あの時は、よく話してたよな」

「うん」

好きな小説家が同じで、よく小説の話をしていた記憶がある。

でも三学期だったので、色々忙しく、話せる時間は貴重だった。

「まさか同じ学校で、同じクラスになるなんてな」