「その友達も、ちゃんと話せばわかってくれたんじゃないか?」

「転校した後も何度も連絡しようとした。でも、勇気が出なくて…」

あの後、連絡が何回かきていたのを気づかないふりをして放っておいた。

しばらくしたら、連絡は来なくなった。

「だから、自分の思ってることを言わないでいるのか」

頷いた。

「そんなことしてて、楽しいの?」

首を横に振った。

「じゃあ、話してみればいい」

優しい口調で、瀬戸くんが言った。