まさか、本人を前に探していたとは言えなかった。

「なんでもない!気にしないで!」

挙動不審だと思われていないだろうか?

「なら、いいけど」

瀬戸くんは、階段になっているところに座った。

「隣、座れば?」

瀬戸くんがポンポンと、隣を叩いた。

私はまた、瀬戸くんの隣に座った。


「今日の文化祭の係決めの時さ…」

ドキッとした。

「また自分の思ってること、言わなかっただろ」

瀬戸くんは、勘が鋭いところがある。