「僕は本当にそう思ってます。 反桐さんの夢を叶えて欲しいです!」 「……分かった。向かうね」 反桐さんは僕を見る事なく立ち上がり、背を向ける。 「好きだ!!!」 口にしてはいけないと思って、上京する前に会った時、飲み込んだ言葉だけど……。 本当にそう思ってるから……。 「のど渇いてない? 君の大好きな天然水買ってきて」 「要らない。自分で飲んで。 今日もまた自転車で急いで来たんでしょ?」 反桐さんが振り返る。 「また、連絡するね」 輝きが増した僕の大好きな笑顔の反桐さんがそこに居た。