放課後、教室には私と時雨くんだけ。
「お前、何者だ」じっと何かを疑う目。
「何者も、、、」
「憑き物」
「!!」
 時雨くんは一体、、、。もしかしたら私と同じ憑き物落としの家系なのかも。
「とにかく、お前の正体を暴いてみせるからな!」そう宣言されて、時雨くんは走り去って行った。
(え、、、本当に何?)

 家に帰るとお母さんはいない。きっとまだお仕事なんだろう。
自室に行き、重い体をベッドに沈める。
『村上家、、、祓い屋の家系だろう』
「祓い屋、、、?聞いたことない」きっと聞いたことはあっても、幼い頃に一度だけ耳にしたことがある程度。
私達と同じなのかな?祓いって付いているぐらいだから無関係って訳じゃないと思う。
『オレ達とほぼほぼ同じだが、決定的な違いがある。此方は自分自身の能力を使って祓うのに対し、向こうは術者自身の霊力を込めた札や武器を使って祓うんだ』
 お札や武器は使ったことがない。大抵のモノはお札とかの力を借りなくても祓えるから。
「兄さまだけ色々知っていて狡い」
『狡いもクソもあるか!』