私は、高校近くの公園のベンチで
待ち合わせをしていた。

「お待たせしました。」

振り向くとそこには、涼平の彼女かと思っていた、
りかさんがいた。

「いえいえ。」そう慌てて返す。

何故か分からないが、これからいい事じゃないことが
起こりそうな予感がする。

昨日の夜。スマホを見ているとある一通のLINEが
来たのだ。

「すみません。涼平の知り合いのりかです。
風鈴さんで間違いないでしょうか?」

りかさん、、?あっあの。

私はすぐさまLINEを返した。

「はいそうです。お久しぶりです。」

「お久しぶりです。すみません、突然ですが話したいことがあるのでお時間貰えないでしょうか?」

そういう流れで今日ここに来たのだが何故か
変な空気が走る。

「あの、最近、涼平と会ってるんですか?」

「まぁはい。」彼女じゃないのならば、私は遠慮を使う
必要がないと思ったため、そう直ぐに返した。

「はぁ。そうですか、、」

私は、なんと声をかけたら良いか分からず
黙ってしまう。

「私、涼平が大事な人を忘れるために、思い出上書きを提案したんです。」

えっ、、あまりの同じさに鳥肌が立つ。

「そんなことをしてるうちに、私本気で好きになっちゃって。涼平のこと。でも、彼は私の事好きじゃなかったみたいで、。すぐ振られたんですけど。」

「はい。そうでしたか、、」

「でも、風鈴さんには違うと思うんです。笑 なんか眼差しとか。会った時から、感じて。涼平を楽にさせてあげてください。」

彼女の瞳からしずくが落ちる。ポロポロと。
私には、こんなに好きな人のライバルにこんなこと
言えない。きっと、彼女はいい子だろうけど、心の中で戦って、涼平の幸せを願った。私は、彼女じゃなければとまで思ってしまったのに。

「ありがとう。」私は、一言そう返した。

変えせる言葉がない。こんないい子に好かれた涼平が
羨ましいぐらいだ。

1人で公園から、帰る。君は、今何をしているんだろう。もう私の頭の中は、君でいっぱい。

時刻はもう4時半になり、オレンジ色に
光り輝いていた。

夕焼けの空には、カラスが数羽群れを作っていた。