「涼平、?」

「風鈴だよな!こんなとこで何してんの?」

「まぁ色々あって、」今は、なんと話したらいいか分からない。

「ふーん。そうか、話したくなったら話しな。」

「ありがとう、。」

2人でボッーと海を眺める。

でも、私は気づいたら口を開いていた。

「私、好きな人がいてね、」

彼は黙って聞いてくれている。

「大好きで大好きで大好きで、。でも事故で亡くなっちゃって。でも私その人のことがどうしても忘れられないの。」

海風が強く吹く。

彼はこちらを向いて言った。

「忘れなくていいんじゃない、?」

「えっ、?」衝撃的な一言に驚きが走る。

「俺もそれあるから、忘れられない恋愛。」

彼は遠くを見て、悲しげな顔をする。
花火の時と同じ顔だ。

私は、彼女持ちにアタックするのは間違っている。
そんな気がしていたが、もう遅かった。口に出ていた。

「私と思い出上書きしてくれませんか?」