「いくよー!! 」

するするする 勢いよく流れてくる。
気がつくと自分の手元に。

「それっ!」手元を見るとたったの2本。

「えっ、、」「あははは笑笑」「笑うなよー!」

今日は、風鈴と風鈴のおじいちゃんの川沿いの別荘に遊びに来ている。山の中にありとても自然溢れている。それで今流しそうめんをしている所だ。

「じゃあ次俺流すから。」「いやいいよ!私はいっぱい食べたいからそのまんまで!」

はー。心の中でため息をつく。さすが風鈴。

その後、そうめん流しをせず、そのまんまのそうめんを食べスイカ割りや川遊びをし夏らしく楽しんだ。

今日はここに泊まらせてもらうため時間を忘れることができた。

「よーし花火しようか。」「しよーぜ。」

火をつけ花火を始める。俺が今の花火は凄いなと言ったらおじいちゃんすぎと笑われたりなんなりしたがとても楽しい時間だった。

「最後は、線香花火で対決ね!負けた方は願い事を
聞く!」

彼女は強気な顔でこちらを見る。

「望むところだ。」

虫の音しか聞こえないところで線香花火をする。

「ねー線香花火って人の一生みたいだよね。
最初は小さくて、でも途中ではっちゃけて。
最後は綺麗に落ちていく。」

「確かにそうだな。」

両者とも真剣に花火を見つめる。

シーンとしたところに急に「ワッ!!」という声。
「うわっ!」

俺はやられたと花火を見る。
案の定、花火の火は消えている。

「おい反則だろー!」
「そんなのルールにありません。約束は約束!」

俺は諦めて聞くことにした。

「お願い事は?やばいやつはやめろよ!」
「知ってるって!!」

うーんと彼女は真剣に考え呟いた。

「花火みたいな人生をあと少し一緒におくらせて。」

俺は、間もなく強く頷いた。

今日の星空は花火の光のように綺麗だった。