暗闇の中、君が私の光だった

「これから体育祭の練習が始まって来ると思いますが、クラスの絆を深めることはもちろん、多学年とも絆を深められるようにして行きたいと思います。全力で楽しみましょう!」
1組の団長は真面目な感じの人だなと思っていたが、意気込みのコメントを聞いてもさすがだなと感じた。
次は私たちのクラスの団長だ。
「勝ち負けも大事ですが、まずはみんなが楽しめる体育祭にできたらいいなって思ってます。でも、やるからには優勝目指して全力で取り組んでいきます。えー、紫ブロック、俺について来い!」
団長は最後の言葉を少しふざけたように言った。
だからそれを聞いた後、クラスでどっと笑いが起きた。
「蒼紫やるなあ」「ウケるんだけど」そんな言葉の中には「紫ブロック、俺について来い!」と真似する人もいた。
みんなの様子を見ながら思ったことがある。
そう言えば、団長の名前は蒼紫で、紫という字が入っている。そのことに、私は勝手に運命を感じてしまった。
ただの偶然だとはわかっているけれど、私たちは紫ブロックになる運命だったんじゃないかと、そんな気がした。
その後の団長たちは、蒼紫くんの真似をしてか、「〜ブロック、俺について来い!」というセリフを言っていた。
さすが陽キャだなと思った。
私とは真逆の人たちだ。

ブロック決めの時間が意外と押してしまい、終わった後はすぐに一時間目の授業が始まった。
今回は3年生になってから初めての授業ということもあり、ガイダンスのような感じで先生の話を聞いていることが多かった。
授業が終わり、瑠香が私の元へ走ってきた。
「よかった〜。紫だったね。やったあ!」
「うん。みんな嬉しそうだったよね」
「今年こそ絶対優勝したい!私たち一回も優勝したことないし」
「そうだね」
「あっ、そろそろ二時間目始まっちゃう。じゃあ席戻るね」
「うん」
瑠香とは1年も2年も一緒のクラスだった。
そして1年の時は最下位で、2年の時は最下位の一つ上だったため、上位3位にすらなったことがない。
『今年こそは優勝したい』という気持ちは、私も同じだ。
中学校生活最後の体育祭。絶対に優勝して、みんなといい思い出作りたいな。
私はそのために全力で練習に取り組もう。