「志帆、早く行かないと遅刻するぞ〜」
そう言って優音は、私を置いて急に走り出した。
「ちゅっと待ってよ」
私も慌てて走り出す。
そう言えば、どうして優音は今日、私に話しかけてくれたのだろう。
小学生の頃はよく一緒に遊んでいたが、中学生になってからは部活なども忙しくなり、全然話さなくなっていたのに。
不思議に思ったものの、久しぶりに優音と話せて上機嫌になっている自分に気づく。
それも無理はない。
優音は私の初恋の人であり、今もずっと想っているから。
優音と私の家は隣同士。
親同士も仲が良く、小さい頃から一緒にバーベキューをしたり、海に行ったりしていた。
私が優音への恋心を自覚したのは、小学校二年生のときだった。
困っていたときにはいつも助けてくれて、誰よりも私を一番に考えてくれていた優音のことが、私はいつの間にか大好きになっていた。
でも、いつも優音が隣にいることが当たり前になっていて、そんな日常がずっと続くと思っていた。
だから、告白したり付き合ったりなんて考えたこともなかったんだ。
しかし、年齢が大きくなるにつれて、優音と話す機会も、一緒に過ごす時間も減っていった。
それでも私は、優音への想いを今日までずっと消せずにいた。
中学生になってから、かっこいいなと思う男子は何人かいたけれど、『好き』という感情までにはいかない。
その度に、まだ優音のことが好きなんだと突きつけられる。
諦めたいのに諦められない。
この気持ちは一体、どうすればいいんだろう。
優音と話すことがなくなり、顔を見ることも少なくなっているのに、優音への想いは増すばかりだった。
だから、優音が朝話しかけてくれて、本当に嬉しかった。
照れ臭くて素直に口に出すことはできないけれど、『ありがとう』
そう言って優音は、私を置いて急に走り出した。
「ちゅっと待ってよ」
私も慌てて走り出す。
そう言えば、どうして優音は今日、私に話しかけてくれたのだろう。
小学生の頃はよく一緒に遊んでいたが、中学生になってからは部活なども忙しくなり、全然話さなくなっていたのに。
不思議に思ったものの、久しぶりに優音と話せて上機嫌になっている自分に気づく。
それも無理はない。
優音は私の初恋の人であり、今もずっと想っているから。
優音と私の家は隣同士。
親同士も仲が良く、小さい頃から一緒にバーベキューをしたり、海に行ったりしていた。
私が優音への恋心を自覚したのは、小学校二年生のときだった。
困っていたときにはいつも助けてくれて、誰よりも私を一番に考えてくれていた優音のことが、私はいつの間にか大好きになっていた。
でも、いつも優音が隣にいることが当たり前になっていて、そんな日常がずっと続くと思っていた。
だから、告白したり付き合ったりなんて考えたこともなかったんだ。
しかし、年齢が大きくなるにつれて、優音と話す機会も、一緒に過ごす時間も減っていった。
それでも私は、優音への想いを今日までずっと消せずにいた。
中学生になってから、かっこいいなと思う男子は何人かいたけれど、『好き』という感情までにはいかない。
その度に、まだ優音のことが好きなんだと突きつけられる。
諦めたいのに諦められない。
この気持ちは一体、どうすればいいんだろう。
優音と話すことがなくなり、顔を見ることも少なくなっているのに、優音への想いは増すばかりだった。
だから、優音が朝話しかけてくれて、本当に嬉しかった。
照れ臭くて素直に口に出すことはできないけれど、『ありがとう』



