暗闇の中、君が私の光だった

バタン。
その場の雰囲気に耐えられなくなった私は、家族に気づかれないよう、静かに自分の部屋へ戻った。
私何してるんだろう。
家族にも心配ばっかりかけて。自分のことなのに、自分の気持ちがわからない。
K高に行きたいという思いは本当に自分の本心なんだろうか。お兄ちゃんたちに流されているだけなんじゃないだろうか。
そんな事ばかり考えていたからか、その日から全然眠れない日々が続いた。

「おはよう」
「あら志帆、いつもより遅かったのね。早く朝ごはん食べちゃいなさい。遅刻するわよ」
「は〜い」
よく眠れなかったためまだ眠い目をこすりながら、朝ごはんを食べ始めた。
もう中学3年生になってから一ヶ月ほどが経った。
そして、今日から体育祭の練習が始まる。
体育祭は好きなので、沈んでいた気分が少しずつ上がってきた。
今は一旦、勉強のことから離れてみたほうがいいのかもしれない。
体育祭までの一ヶ月は、体育祭に集中しよう。
それからしっかり考えよう。
自分がどこの高校に行きたいのか。将来どんな道に進みたいのか。


「志帆、昼練行こー」
「うん」
体育祭の練習は給食の後にある昼休みの時間と、体育の授業の時間、そして放課後にある。
昼休みの時間に練習するのは、基本的に長縄だ。
それ以外の種目であるクラスリレーや選抜リレー、綱引き、玉入れは体育の授業や放課後の時間にやる。

「せーのっ、いーち、にーの、さん」
体育祭の練習は今日がはじめてなので、すぐ縄に引っかかってしまう。
「縄よく見てー!」
「列整えて、その位置をキープしよ!」