愛されなくてもいいから、

そばにいてほしかったな。

偽物(レプリカ)の愛の言葉でも、優しく囁いてくれたなら、どんなに幸せだったか。

愛されなくてもいいから、

私だけに笑いかけてほしかったな。

君の愛は私のものって、

思えたらよかったのに。

愛されなくてもいいから、

背を向けないでほしかったな。

あの二人だけの闇で、

君が抱きしめてくれたら、私はひとりぼっちの夜も乗り越えられたはずだから。

愛されなくてもいいから、

「嫌い」だなんて言わないでほしかったな。

君に私への愛がなくても、

錯覚でもいいから、愛があると思いたかった。

愛されなくてもいいから、

助けてほしかったな。

何人もの人に裏切られた私に、

笑いかけてくれたのは君だったじゃない。

どうして、君も裏切るの?

愛されなくてもいいから、

————私が今から飛び込むのを、止めてほしかったな。

私がこの世とさよならするのを、

止められるのは君しかいないから。

君が止めてくれないなら、仕方ないか。

大好きだったよ。

私は君がずっとずっと、君が大好きだったよ。

君の胸は優しくて、温かくて。

ひどい人だなぁ、本当。

私が大好きだったあのぬくもりは、私のためのものじゃなかったの?

あの優しい腕で、他の女を抱いていたの?

大好きだったのにね。

なんて、言っても仕方ないか。

さよなら。


なんて。

そんな強がり、言えないよ。

嘘ついて、ごめん。


————本当はずっと、君に愛してほしかったよ。