舌覚異常症。
これはいまだに完全な治療法が見つかっていない舌の病気。
この病気の特徴は、
1,舌に白い×印が現れる。
2,舌で味を感じられなくなる。
3、舌の×印が薄くなると味を感じられるようになる。
舌の印は薬を飲むことで薄くすることが出来るが、飲み続けないと短くて1日で印がもとに戻ってしまう。
ーーーーーーーーーー
今日から高校生になる私は駅の近くにある公園で幼稚園からの親友【優里】と待ち合わせをしていた。
集合時間の5分前もうそろそろ来るかなと思っていると、向こうから優里が小走りでこちらに来た。
「お待たせ―!ゆいー!一緒に行こ―!」
「うん。」
「ごめんね少し遅れて。制服のリボンが見つからなくてさ。」
「全然大丈夫だよ。私も今来たところだし集合時間の5分前だから。」
ーーーーーーーーーー
舌覚異常症を持つ私は昔から避けられ、いじめられてきた。
「何その舌、気持ち悪い。」「こいつ味分かんねーらしいぜ。」「ほら口開けろよ!」
「うぇー、何その×印。呪われてるじゃん。」
小さなころから悪口を言われるのは当たり前、私はおかしくて気持ち悪い存在なんだと何度も思ったことか。
でも、そんな私を救ってくれたのは【優里】だった。
優里は私と一緒に遊んでくれた、いじめてくる人から私を守ってくれた。
一緒に味を感じることが出来ないか試してくれた。
そんな優しくてかっこいい優里は幼稚園のときからの大切な親友だ。
ーーーーーーーーーー
2人で駅に向かう。人通りが多くなると、私はマスクをいつもつけている。
私は朱色のマスクを取り出し、紐を耳にかける。
でも、優里はそんな私の行動を気にせずに話を続ける。
「結はどの部活に入るのー?」
「私は、料理部かな。」
味が分かんないのに料理部を選ぶなんておかしいと分かっている。でも、私は料理をするのが好きだった。
「結、料理するの好きだもんねー!私は写真部かな。綺麗な写真を撮れるようになりたいんだ。」
優里はカメラを買ってもらった時から写真を撮るのがうまかった。特に私が好きな写真は、パンケーキの写真。
写真に写るパンケーキの煌めきは今でも忘れられない。優里が撮る写真は、食べていなくてもおいしいと分かるそんな写真だった。
「優里が写真部に入ったら、もっともっと素敵な写真が出来るね。私、優里の写真好きだよ。」
「ちょっと、ほ、褒めすぎだって。でも、嬉しいな。私綺麗な写真撮る!絶対!約束する。」
「うん。楽しみに待ってるね。」
そう言うと彼女は「待っててね。」とニコッと笑った。
これはいまだに完全な治療法が見つかっていない舌の病気。
この病気の特徴は、
1,舌に白い×印が現れる。
2,舌で味を感じられなくなる。
3、舌の×印が薄くなると味を感じられるようになる。
舌の印は薬を飲むことで薄くすることが出来るが、飲み続けないと短くて1日で印がもとに戻ってしまう。
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今日から高校生になる私は駅の近くにある公園で幼稚園からの親友【優里】と待ち合わせをしていた。
集合時間の5分前もうそろそろ来るかなと思っていると、向こうから優里が小走りでこちらに来た。
「お待たせ―!ゆいー!一緒に行こ―!」
「うん。」
「ごめんね少し遅れて。制服のリボンが見つからなくてさ。」
「全然大丈夫だよ。私も今来たところだし集合時間の5分前だから。」
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舌覚異常症を持つ私は昔から避けられ、いじめられてきた。
「何その舌、気持ち悪い。」「こいつ味分かんねーらしいぜ。」「ほら口開けろよ!」
「うぇー、何その×印。呪われてるじゃん。」
小さなころから悪口を言われるのは当たり前、私はおかしくて気持ち悪い存在なんだと何度も思ったことか。
でも、そんな私を救ってくれたのは【優里】だった。
優里は私と一緒に遊んでくれた、いじめてくる人から私を守ってくれた。
一緒に味を感じることが出来ないか試してくれた。
そんな優しくてかっこいい優里は幼稚園のときからの大切な親友だ。
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2人で駅に向かう。人通りが多くなると、私はマスクをいつもつけている。
私は朱色のマスクを取り出し、紐を耳にかける。
でも、優里はそんな私の行動を気にせずに話を続ける。
「結はどの部活に入るのー?」
「私は、料理部かな。」
味が分かんないのに料理部を選ぶなんておかしいと分かっている。でも、私は料理をするのが好きだった。
「結、料理するの好きだもんねー!私は写真部かな。綺麗な写真を撮れるようになりたいんだ。」
優里はカメラを買ってもらった時から写真を撮るのがうまかった。特に私が好きな写真は、パンケーキの写真。
写真に写るパンケーキの煌めきは今でも忘れられない。優里が撮る写真は、食べていなくてもおいしいと分かるそんな写真だった。
「優里が写真部に入ったら、もっともっと素敵な写真が出来るね。私、優里の写真好きだよ。」
「ちょっと、ほ、褒めすぎだって。でも、嬉しいな。私綺麗な写真撮る!絶対!約束する。」
「うん。楽しみに待ってるね。」
そう言うと彼女は「待っててね。」とニコッと笑った。