今でも夢に見る。あの日の絶望を、惨めさを。

堪えきれないように噴き出して、冗談に決まっているだろうと大きな口を開けて笑う人たち。悪びれる様子もなくさめざめと泣いた彼女。
免罪符のようにかけられた言葉。見ないふり、聞かないふりでやり過ごそうする傍観者たち。
自身を正当化するように、悪意を吐き捨てて立ち去ったあの子。

わたしに与えられた選択肢は、その全てを受け入れて許すことだけだった。
二度とあんな思いはしたくない。人生をリセットするために、決めたことはたったひとつ。

誰も何も、信じない。
自分以外のなにかを信じたら、また痛い目を見ることになるだけだから。