「おぎゃー、おぎゃー」
元気な産声が響き渡る。
「あなたの名前は夏奈。生まれてきてくれてありがとう。」
母からありがとうをもらったのはこれがはじめてなのではないか。生まれてからしばらく経って、初めて家に行った。
そこには柴犬にしては体が大きい「なな」がいた。私が上手く体を使えなくて、叩いてしまったりぶつかったりしてもななは「大丈夫?」と優しい目でこちらを見ていた。「ありがとう。大丈夫だよ!」言葉では伝えられないが、心の中ではずっとそう言っていた。
元気な産声が響き渡る。
「あなたの名前は夏奈。生まれてきてくれてありがとう。」
母からありがとうをもらったのはこれがはじめてなのではないか。生まれてからしばらく経って、初めて家に行った。
そこには柴犬にしては体が大きい「なな」がいた。私が上手く体を使えなくて、叩いてしまったりぶつかったりしてもななは「大丈夫?」と優しい目でこちらを見ていた。「ありがとう。大丈夫だよ!」言葉では伝えられないが、心の中ではずっとそう言っていた。