あっという間に夜になってしまった。
連絡を取り合うようになってからよく、この秘密基地に守矢くんと行くようになった。
手作りの家から見える、星空はとても美しく、言葉を失うほど、明るかった、
あのさ、皐月と、守矢が話し始める。

「僕は、皐月のおじいちゃんの糯弥、本当に生まれ変わって、皐月に会いに来た。」
私が、「おじいちゃんだったんだね、」と答えると糯弥は、
「驚かないの？」と不思議そうに言った。
「だって、おじいちゃん、」

「私は、おじいちゃんの孫、、、！」

ヒューーーーと風が吹いた。
私は、目をぎゅっとつぶり手で顔を覆った。

「へぇー、姫は、そいつのことを祖父だと思っているんだ、」
風の音がやんだかと思うと、急に、男の人の声がした。

「誰！」

私は、後ろを向いた。そこにいたのは、前にテレビに映っていた、謎の男。
「ひーめ、迎えに来たよ。」
こちらに近付いてくる男。



男にさらわれる。と思った皐月。
皐月は、さらわれると思ったと同時に”あること”を思い出していた。