7月18日木曜日、三者懇談3日目、恋人(仮)(かっこかり)最終日。

自習室に入ると、既に冬杞(ふゆき)がいた。

「冬杞くん!」

顔を上げると、笑顔の菜月羽(なつは)がいた。

「お疲れ」

「うん」

3日連続のランチも、今日で終了した。1日目以降、菜月羽はきっちり時間を厳守している。

2人はいつもの席に座っている。「今日で最後だね」とは言い出しづらくて、2人共、言葉にしなかった。その代わり、

「冬杞くん、何、考えてたの?」

と菜月羽が尋ねた。

「……ん?」

会って早々の問いにしては、あまりにも唐突だった。

しかし、強いて言うならば、菜月羽のことを考えていた。今日の別れと、明日からのことについて。だが、そのことを菜月羽に伝えるのは、とても恥ずかしい。

それにしても。

「なんで考えてる前提?」

すると、菜月羽は急に自慢げな笑みを浮かべ、しかも腕まで組みはじめた。

「せっかくだから、教えてあげようか?」

「何を?」

「冬杞くんの癖」

「俺の癖?」

冬杞は素っ頓狂な声を出した。

「知りたい?」

「そこまで話しといて、やめるとかある?」

質問を質問で返す。菜月羽はそれをYESと捉えた。

「冬杞くんの癖はね、足」

菜月羽は冬杞の足を指差した。

「足?」

「冬杞くんはね、何か考えてる時とか、何か言いたいことがある時に、右足でコンコンって近くのものを蹴るの。気付いてた?」

冬杞がいるとも知らず気持ちよく歌っていたあの日。返事のない冬杞を見つめた時と教室を出る直前に声が聞こえた時。

冬杞が半ば強制的に菜月羽を自習室に連れ込んだあの日。歌のことを切り出そうか迷っていた時と菜月羽が自習室を出ようとした時。

2人でショッピングモールに出掛けたあの日。菜月羽に恋人に何をプレゼントしてほしいか尋ねた時と遠距離恋愛について話していた時。

時間よりも遅れてやって来た菜月羽が本を取り出したあの日。例え話として「紅也のことを好き」と言った時。

この短い期間に、幾度となく目にしてきた。

その時の菜月羽の反応は様々だ。言葉を導き出す為の助け船を出すこともあれば、敢えて見てみぬふりをすることもある。

つい先程、自習室に入ってきた時も、冬杞は右足で机の脚を小突いていた。しかし、今日というタイミングもあって、何を考えているのかは菜月羽にも大体想像できてしまう。

「いや、初めて知った」

「そっかあ。じゃあ、無意識の内にしてるんだね」

菜月羽はうんうんと頷く。

――右足で、か……。

10数年生きているが、気付いたのは初めてだ。いつからなのだろう、と思わなくもなかったが、今まで気付いてもいなかったのだから、考えても分かる訳がなかった。

「よく気付いたな、菜月羽」

冬杞は純粋に感心した。

「実はね、この癖、ずっと前から知ってたの」

「……ん?ずっと前から?」

「うん」

「どういう意味?」

時は席替えをする前、つまり、2人がまだ前と後ろの席順だった頃まで遡る。

菜月羽は時々、椅子に振動を感じていた。コンコンとリズムを刻んでいるのだが、その振動が起こるタイミングには規則性がなかった。

「初めは本当に分かんなかった。そもそも、その振動も私の気のせいなのかな、って思うぐらい」

しかし、気のせいではなかった。確実に振動はしている。となると、その振動のもとを探らなければいけない。授業中、キョロキョロとあからさまに不自然な行為を行うことが出来ないので、本当に何気なく、さりげなく、目線を下の方に送ってみた。

そして、何度か同じことを繰り返した結果、その原因が分かった。

平均的な身長の菜月羽は、これまで感じたことなどなかった。しかし、冬杞のように、身長が高く、あるいは、体格がいい者は、学校の机と椅子は窮屈に感じられる。長い足は自分の机の中に収まらず、外にはみ出してしまう。

その結果、冬杞の足が行き着いたのが、前の席、つまり菜月羽の椅子だった。

長く伸びた冬杞の足は、菜月羽の椅子の脚を蹴る、コンコンと。

原因は分かった。次は理由だ。

最初、菜月羽は、自分が呼ばれているのかもしれないと思った。だが、菜月羽が振り返らないことに何の反応も示さないところから考えても、特に用がある訳ではなさそうだ。

そこで、注意して振動のタイミングをチェックしていると、ある共通点が見つかった。

「『この証明問題を解いてみて下さい』とか『この文章の意味をまとめてみて下さい』とか、そういう『何かをじっくり考える』時に、冬杞くんは椅子を蹴るの」

それだけではない。例えば、小テストの時もそうだった。また、出席番号順の座席で実施される中間テストや期末テストでも、椅子の振動は発生した。

「だからね、『あ、今、今原(いまはら)くん、すごく考えてるんだな』とか、逆に振動がない時は、『スムーズに解けてるんだな』とか、そういうのが何となく分かっちゃうの」

菜月羽は楽しそうに笑う。

「テスト中に、何、余計な問題も解いてるんだよ」

一応指摘はしてみたものの、その元凶は自分にあると思うと、あまり強くは言えない。

「で、この期間に、『こうかな?』が『やっぱりそうだ!』に変わった」

「……そう、だったんだ」

菜月羽による数ヵ月間に及ぶ観察結果だ。きっとその通りなのだろうと冬杞は思う。

「だから、席替えをするのは、ちょっと寂しいな、って思ってた」

「え?」

「私だけが知ってる冬杞くんの秘密、他の人にばれちゃうんじゃないかと思って」

確かに、今は席替えが行われ、冬杞の前に菜月羽はいない。

「私みたいに、ずっと観察されたくなかったら気を付けた方がいいかもね。せめて、自分の机を蹴るようにして」

「ああ、そうする」

菜月羽だからよかったものの、他の人だったら、妙なことを勘繰られていたかもしれない。

「あ、でも、私の前では気にしなくていいよ。それを見たからって、『何、考えてるの?』っていちいち聞くようなこと、基本的にはしないから」

力強い口調で菜月羽は念を押した。

「分かった」

冬杞も素直に頷く。今更、菜月羽の前でかっこつけたところで意味がないのは重々承知している。

「じゃあさ、俺も話していい?」

お返しに、という訳ではないが、冬杞にも菜月羽と一緒にいて気付いたことがある。

「うん」

「菜月羽はさ、昔から計画的な方だったの?」

「計画的?」

この期間、冬杞は菜月羽の口から何度も「夏休みがはじまるまで」というような言葉が生まれていることに気付いていた。

恋人(仮)の期間を決める時。

ポロシャツを購入するかどうか話していた時。

メッセージアプリを利用するか迷っていた時。

花火大会を最後の思い出だと言っていた時。

本当はクラスメイトに対して消極的だったと打ち明けた時。

すぐに思い出せるだけでも、これだけある。

「夏休みがはじまるまで、とかよく言うだろ?前からそんな感じなの?」

すると、菜月羽の表情がほんの少し強張った。その反応から察するに、菜月羽自身もそのことには気付いていたのだろう、ということが冬杞にも分かった。

菜月羽の表情が元に戻る。

「私、基本的には、大きな目標を立てるのって得意じゃなくて。大きなっていうか、長期的なっていうか、そういうのって、どうせ意味ないな、って思ってる節があるから」

「うん」

「昔から、目の前にある小さな壁を越えていく為に頑張る感じだった」

明日小テストがある、だから英単語を覚える。

来週球技大会がある、だから練習する。

そうやって、ひとつひとつの壁を越えてきた。このやり方が正しいのかどうかは分からないが、それなりの成果を残しているところから考えると、菜月羽には合っているのだろう。おかげさまで勉強という点では、周囲から「頭がいい」と認識されている。

「でも高校生になるタイミングで、ちょっとだけ考え方が変わった」

菜月羽は頬杖をついた。

「基本的な考え方は一緒。でも、夏休み前まで、っていう区切りも意識するようになった」

やはり菜月羽は気付いていたようだ。

「意識するようになったって言っても、最初は、『無難な生活をする』っていう、あってないような目標だったんだけどね」

「なんで、高校生になってそう思うようになったの?」

「うーん……。やっぱり環境の変化、じゃないかな」

「環境の変化、か……」

いつだったか、菜月羽が言っていた。

菜月羽たちは、幼稚園・保育園から小学校、小学校から中学校、中学校から高校と、いくつもの段階を越えてきた。その段階ごとに環境は変化する。心の環境、心境の変化があってもおかしくはないだろう。

「で、そのどうでもいいような目標を、もっと楽しいものに変えてくれたのが、昨日言ってた2人」

秋穂ともう1人。

「その2人のおかげで、無難な毎日じゃなくて、目一杯楽しもうって思った」

菜月羽の瞳に強い意志が宿る。

「その中のひとつが恋人をつくる、だった?」

冬杞は尋ねた。菜月羽は困ったような笑みを浮かべる。

「そういうことになるね」

数日前のことを思い出す。

「分かってるよ、今考えれば、めちゃくちゃなことだって。恋人なんて、期限をつけてつくるようなものじゃないもんね。でも、」

「でも?」

「そんなめちゃくちゃな目標があったから、私は冬杞くんと仲良くなれた。結果的にはよかったな、って思ってる」

冬杞にも異論はない。結果的によかったと思っている。

「じゃあ、夏休み以降の計画は?」

何気ない風を装ってみたが、本当はすごく興味があった。

しかし、菜月羽はゆっくりと首を振った。

「夏休みがはじまってからのことは何も決めてない。もういいかな、って」

「もういい?」

「夏休みまでのことで頭使いすぎちゃった。だから、もういいの」

菜月羽の笑みには諦めのようなものが含まれている。

――いや、疲れか……。

どちらにしても、冬杞はその笑みを見て、胸が痛んだような気がした。

「そっか……」

しかし冬杞には、菜月羽にかける言葉が見つからなかった。

結局2人は、恋人(仮)最終日、お互いの小さな秘密を披露することになった。いや、厳密には、冬杞の告白は、菜月羽自身も自覚しており、秘密には含まれない。

――なんか、張り合ってる訳じゃねえけど……。

謎の敗北感が冬杞を襲う。

――何か、他に……。

そんなことを考えていると、

「あ!そうだ!」

菜月羽が鞄の中をガサゴソと探りはじめた。

「はい、これ」

冬杞に差し出されたのは、

「CD?」

「うん」

菜月羽は笑みを浮かべて頷いた。

「何のCD?」

「あの歌の」

「ああ……」

改めて冬杞はCDを見る。分かりやすい、大きな文字で、タイトルが表記されている。

「あの歌、こんなタイトルだっんだ」

菜月羽は目を丸くした。

「それも知らなかったの?」

「知らない」

冬杞は悪びれることなく答えた。

「歌ってる人は?」

「知らない」

「この人たちが歌っているのを聴いたことは?」

「ない」

「それも?」

「うん」

冬杞が求めていたのは、あの歌を歌う菜月羽の声だった。タイトルも、歌手も、冬杞には不要な情報だった。

菜月羽からCDを受け取った冬杞は、そのケースを裏返した。

「ん?」

「どうしたの?」

「これ」

冬杞はCDケースの一部を指差した。

「ショートバージョンって何?」

CDにはカップリング曲はなく、その歌のみが収録されているようだ。

トラックは4つ。その中には、オリジナルとは別にショートバージョンというものがあり、残りの2つはそれぞれのカラオケバージョンとなっている。

「あー、これも知らないんだね」

冬杞は首を傾げた。

「この歌、本当は3番まであるの」

「3番?」

「そう、珍しいよね?」

彼は黙って頷いた。

「私が普段歌ってるのはショートバージョンの方」

「うん」

「オリジナルの方はあんまり好きじゃなくて。だから、いつもショートバージョンばっかり聴いてるの」

「そっか」

「この歌、2番までと3番まででは、全然印象が違うの。だからタイトルは、『アナザーストーリー』」

「なるほど……」

「本当に知らないの?」

菜月羽はもう1度確認した。

冬杞は頷く。何度問われても答えは変わらない。

すると、冬杞の頭の中に、先程考えていた「何か」が舞い降りてきた。

「俺が1番興味があったのは、菜月羽の声だったから」

4月の終わり頃、冬杞は、「家を大掃除する」という母親の急な思いつきで、いつもより30分以上も早く家を追い出された。行くところなどない冬杞は、仕方なく、そのまま学校へ向かった。校舎は解錠されたばかりということもあって、ほとんど人はいない。こんなに静かな校舎は、冬杞にとって初めてだった。

――教室も誰もいねえんだろうな。

そう思っていた。しかし、その予想は裏切られた。

「それって……」

冬杞は頷いた。

教室には1人の生徒がいた。窓を開け、外を見ている。

――新井さん?

その姿には見覚えがあった。入学してから毎日見ている後ろ姿。

教室の扉を開けても、彼女は振り向かない。よく見るとイヤホンをしている。

――ん?

グラウンドから響く運動部の活気の中に何かが交ざっている。

――歌ってる?

何の歌かは分からなかった。しかし、冬杞は、彼女の、菜月羽の声に惹かれていった。

途中でやめさせたくなくて、冬杞はそっと教室を出た。

「で、どうしようって思った時に、隣の教室を見たら誰もいなくて」

「え!もしかして……」

冬杞はニッと笑った。

隣の教室には、まだ誰もいなかった。そっと身体を滑り込ませ、もしかしたらと思い、教室の1番後ろの窓を開けた。すると、菜月羽の声がよく聴こえた。

「そんな……」

菜月羽は驚いた。歌声が漏れないように工夫をしていたつもりだったが、まさか隣の教室で聴かれていたとは。

冬杞は直感的に、菜月羽は毎日、こうやって歌っているのではないかと思った。その予想は当たり、次の日も、その次の日も、菜月羽の姿を見掛けた。その度に、冬杞は隣の教室に身を潜ませた。

「それから、菜月羽の歌を聴くのが俺のルーティンになった」

菜月羽のルーティンが冬杞のルーティンの一部になっていたとは。菜月羽はただ驚く。

しかし、ふと思う。

「じゃあ、なんであの時は……」

あの時、とは説明するまでもないだろう。

「あの日も、いつもみたいにするつもりだった。でも、隣の教室に人がいて」

いつもいないはずの時間に生徒の姿が見えて、冬杞は少し腹が立った。だが、そもそもここは冬杞の教室ではない。行くあてのなくなった冬杞は、仕方なく自分の教室に入った。

「そうだったんだ……」

ようやく菜月羽と冬杞の道が重なりはじめる。

もしかすると、初めて菜月羽の歌う姿を見た時のように、今日も気付かれないかもしれないと冬杞は思った。

しかし、菜月羽は振り返ってしまった。

「心配だったのは、これがきっかけで菜月羽が歌うことをやめるんじゃないかってことだった。それは俺が避けたかった。菜月羽の生活の一部を奪いたくなかった。だからあの時言ったんだ」

キャラではないことは分かっていた。しかし、菜月羽が教室を出ていこうとした時、

『俺はやめないでほしい』

と言ったのだ。

「ああ……、あの時……」

菜月羽も覚えている。教室を出ようとした時、声がした。振り返ると、冬杞は右足で机の脚を小突いていた。

何か考えている。

何か言おうとしている。

そう思ったが、結局、何も聞き返せなかった。

「それなのに、次の日も、その次の日も、菜月羽は教室にいなかった。……俺のせいだと思った」

今となっては、理由もはっきりしているが、この時の冬杞はそのことをまだ知らない。

「もう必死だったよ。俺のせいで菜月羽がいなくなったんだと思って。……あとは菜月羽も知ってる通り」

「そっか……」

――だからあの時……。

2人で初めて自習室に来た日、菜月羽は冬杞に尋ねた。

今原(いまはら)くん、あの時が初めてだったんだよね?あの時間、私があそこで歌っているのを見たの』

すると、冬杞の瞳が揺れたのだ。あれは、純粋に動揺していたということになる。

「何回も言ってるけど、俺はこの歌に興味があった訳じゃないんだよ」

「それなら、これ、聴いてみて」

「……いいの?」

「うん」

その為に持ってきたのだ。拒否する理由などない。

「じゃあ、聴いてみる」

「うん」

冬杞がCDを鞄に入れている合間に、菜月羽は時間を確認した。

「もう時間?」

「もうちょっと」

今日も菜月羽には予定があった。

「面談――、じゃないんだよな?」

「うん。先生に用があるだけ」

三者懇談の合間、まとまって時間が空くタイミングを狙って、菜月羽は先生に会いに行く予定をしている。

「菜月羽、面談は?」

冬杞はスマホを取り出し、三者懇談のスケジュール表の写真を見た。

「菜月羽の名前は――、ん?」

彼は首を傾げた。

「私の名前、ないでしょ?」

「……ああ」

「予定が合わなくて、とりあえず、スケジュール表には載ってない」

「そうなんだ」

どうりで名前がないはずだ。

刻一刻と終わりの時間が近付いてくる。自然と、2人の空気もしんみりしてしまう。

「冬杞くん」

「ん?」

さすがに触れない訳にはいかないだろう。

「昨日も言ったけど、今日で――」

「分かってる」

冬杞は菜月羽の言葉を遮った。

「でも、今日はまだ、恋人(仮)のままだから」

冬杞の目が菜月羽の瞳を捉える。

「だからまだ、別れない」

「冬杞くん……」

菜月羽は困ったように眉間に皺を寄せた。

「明日、」

構わず冬杞は続ける。

「ちゃんと別れる。別れようって言う。だから今日はまだ……」

彼女はしばらく黙ったまま、言葉を探しているようだった。しかし最後には、

「分かった」

冬杞の提案を受け入れた。そして、にこりと笑って、

「明日、別れたくないって言って、泣いちゃだめだよ」

菜月羽は言った。ふっと冬杞は息を漏らした。

「そのまま菜月羽に返すよ、その言葉」

2人は立ち上がった。

まだ別れはしない。しかし、今日、伝えたいことがあった。

「菜月羽」

「ん?」

「菜月羽の歌が聴けてよかった」

きっとこの言葉は2人にしか通じない。

菜月羽の胸がじんわりと熱くなる。みるみるうちに涙が溢れてくる。

「……私、冬杞くんの前で泣いてばっかりだね」

「だな」

冬杞にはそれが嬉しくもあった。素直な感情をさらけ出してくれているような気がして。

菜月羽はしばらく涙を流し続け、

「冬杞くんの横にいられてよかった」

そう告げた。きっと、冬杞にしか伝わらない言葉だった。でも、冬杞に伝わればそれで十分だ。

菜月羽は自習室を出る。冬杞はその背中を見送る。扉を閉める直前、

「冬杞くん」

「ん?」

「冬杞くんに会えてよかった」

これはきっと、菜月羽にしか分からない言葉。

☆☆☆