別の形で会い直した宿敵が結婚を迫って来たんだが@完結

 マルクエンとラミッタは魔王を倒し、王都へ帰った。

 元の世界へ戻らなかった理由は誰も分からないという。

 スフィン将軍も、元の世界へ帰ることはなかった。



 王都では魔王を倒した勇者の結婚という事で、城で盛大な披露宴が行われた。

 国中を上げてのお祭り騒ぎだ。


 だが、二人の結婚式は本人達の希望で、小さな村で行われる事となった。

 二人が出会った、トーラの村だ。


「ねぇ、シヘン? 変じゃないかしら?」

 ウェディングドレス姿のラミッタはシヘンに尋ねる。

 シヘンはニコッと笑って返した。

「似合ってますよ! 綺麗です!」

 ラミッタは照れくさそうに下を向く。

「そ、そう……」

 ケイも笑ってラミッタに言った。

「大丈夫っすよー。しっかし、ようやくもどかしいお二人が結ばれるなんてめでたいっス!」

「う、うん……」

 ラミッタはいつもの威勢はどこへやら、借りてきた猫のようになっていた。

 スフィンも式には顔を出してくれて、腕を組んでラミッタの前にいる。

「どうせ我々は元の世界へ帰れなかったんだ。軍人を退役したも同然。お前が女としての幸せを望むのであれば、私に止める権利はない」

「スフィン将軍……」

 ラミッタは涙を堪えながら頭を下げた。

「ずっと、お世話になりました!」


 マルクエンの控え室ではマッサと話をしていた。

「私の恰好、変ではないですか?」

 スーツをビシッと来ているマルクエンは尋ねる。

「あぁ、マルクエンさん! バッチリですぜ!」

「そうですか……」

 そろそろ時間だ。

 控え室から出たマルクエンはラミッタを見る。

「な、何よ。何か言いなさいよ!!」

「あぁ、ラミッタ。綺麗だ」

「なっ!! つ……」

 ラミッタは言葉が出なかった。

 参列者に見守られながら二人は人々の輪の中心に立つ。

 この国での伝統的な式だ。ぐるりと囲むのは村人や見知った顔。

 その輪の中で二人は抱き合う。

 マルクエンは涙を流していた。

「何泣いてんのよ!! 私と結婚するの嫌なわけ?」

「嫌なわけが無いだろう!! 何故か、何故か涙が止まらないのだ!!!」

「ふんっ!! ド変態卑猥野郎!!!」

 これから二人にはどんな未来が待っているのだろうか、それはまた、別のお話し。








 これでマルクエンとラミッタのお話は終わりになります!

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