別の形で会い直した宿敵が結婚を迫って来たんだが

 ロレイユは目を見開いてヴィシソワを見据える。

「貴様、魔人か?」

「いかにも」

 ミネスはロレイユの前に出て、氷のナイフを無数に出す。

「ロレイユ様、コイツは敵です。人類に味方する馬鹿な魔人でございます」

 それを聞いて、ロレイユは激怒した。

「ふざけるな!! 魔人ともあろう者が人間と……」

 ヴィシソワはフッと笑って言い返す。

「今時、人類滅亡なんて流行りませんよ」

 ロレイユはヴィシソワに向かって光線を放つ。

 軽々とそれを避けて、ヴィシソワは黒色の剣を何本も具現化させ、飛ばした。

「あなたには、ここで死んでもらいます」



 城の砦からはかすかにヴィシソワ達の戦いが見えた。

 千里眼持ちはその戦いを見て驚いていた。

「魔人が……三人も」

 マルクエンは地を駆け、ラミッタは空を飛び、ヴィシソワの加勢に向かう。



 ヴィシソワは魔法の盾と槍を出す。

 ミネスも魔法を繰り出す球を取り出した。

「特別サービス! 一気に全弾行くよー!」

 雷、氷、炎、全てがヴィシソワに降り注いだ。

 盾から防御壁を広げて、それらを受け止め続ける。

 ロレイユは加勢とばかりに光線を飛ばし続けた。

 光線は強力で、防御壁を強くえぐる。

「流石は魔王、やりますね」

 ヴィシソワも魔法の剣と光弾を飛ばし、応戦していた。



 王都も大変なことになっていた。地上を波のように押し寄せてくる

 砦の上から冒険者も兵士もそれを見ていた。

 遠距離の魔法を使える者が攻撃を加えているが、焼け石に水状態だった。

 走り続けるマルクエンは魔物の群れを切り開きながらヴィシソワの元へ向かう。



 魔法の応酬でヴィシソワもミネスも消耗を続けていた。

 そんな中、先に仕掛けたのはヴィシソワだ。

 防御壁の展開を辞め、一気にミネスまで距離を詰める。

 ミネスがしまったと思う前に、槍は彼女を貫いていた。

「あ、あがっ」

 ロレイユはそんなミネスごと光線でヴィシソワを貫く。

 ヴィシソワの首と腹には穴が開き、地上へと落ちる。

 二人は動かない。

「ふん、死んだか」

 ロレイユはそう冷たく言い放った後、王都へ目を向けた。

「待ちなさい!!」

 遠くから声が聞こえる。

 そこに居たのは忘れもしない。異世界からの勇者だ。

「貴様……。生きていたか」

 与えた傷も何故か治っている。

 そんな時、地上から光が飛んできた。

「覚悟しろ、魔王!!」

 男の方の勇者もやって来たようだ。ロレイユは怒りに支配される。