別の形で会い直した宿敵が結婚を迫って来たんだが

 紫がかった銀髪をなびかせ、ロレイユは立っていた。

 アシュは飛ばされたナイフまで弾けるように飛び、再び手にする。

 そのままロレイユ向かって斬りかかるも、同じように片手で受け止められた。

「もういい、お前の実力は大体わかった」

 アシュはナイフを収める。

「まだまだ弱い、が、本気で私を殺すつもりで来た事は褒めてやろう」

 突っ立っているアシュにミネスは耳打ちした。

「ロレイユ様からお褒めに預かったんだよ? お礼して」

 アシュは言われ、おじぎをする。

「ありがとうございます」

「して、ミネス。我が軍はどれほどの戦力だ?」

 ロレイユに一番聞かれたくない事を尋ねられ、ミネスは跪きながら目を伏せて答えた。

「その……。魔人達はロレイユ様も出会ったあの異世界からの勇者達に倒されました……」

「異世界からの勇者……。あの山で会った者か」

「はい、その通りでございます」

 ロレイユは目を閉じてから見開く。

「魔人ともあろう者が情けない。もういい、私が直接殺す」

「はっ! ですが、恐れながらロレイユ様は封印から目覚めたばかり、もう少しお体を慣らしてからが良いかと」

 ミネスをロレイユは睨みつける。

「私に意見するのか?」

「いえ、滅相もない」

 その後、ロレイユはため息を吐く。

「だが、お前の言う事も一理ある。私はまだ力が完全に戻っていない」

「私は世界を壊す。もう三日もあれば力は戻りそうだ」

 そんな話をしている時だった。ロレイユに向かって氷の矢が放たれる。

 気配に反応したミネスが魔法の防御壁を張った。

「話は聞かせてもらった。お前が魔王か、この勇者レイザーの手柄になれ!!!」

 勇者レイザーと名乗る者、その仲間達が三人。

 ミネスはキッとした顔をして前に歩み出る。

「ロレイユ様、お下がり下さい」

 その肩をロレイユが掴んだ。

「まて、私が狩る」

 ミネスは大人しく後ろに下がる。

「かしこまりました」

 ロレイユからあふれ出る魔力にレイザーの仲間たちは怖気づいてしまう。勇者と共に旅をした者達だというのにだ。

「行くぞ!!」

 レイザーが走り、仲間たちが支援魔法と攻撃魔法を放つ。

 魔法の炎が着弾すると同時に、大剣でレイザーが斬りかかる。

 一撃でなんでも砕いてしまう大技だ。

 が、ロレイユはその場から一歩も動かずに左手で大剣を受け止めた。

「なっ!!」

 レイザーが驚くと同時に、右手から発射された光線がレイザーの心臓を貫く。

「それで終いか?」

 がくりと地面に勇者レイザーは倒れてしまう。