初夏に差し掛かり、窓際からの風が少し涼しく感じられる、そんな休み時間。私と橘瑞希は他愛もない話をしていた。
「もうすぐ夏休みだねー」
「そうだね。瑞希どうする?」
教室でそんな会話をする私達。それを遠巻きに見ている2人の男子に気づくはずもなく、話は進んでいく。海に行こう、花火を見に行こう。確かに楽しみではあるけれども。
「ていうか椎名達何?こっち見て」
「いや?楽しそうだなーって」
瑞希の声で近くまで来た椎名涼くんと明野誠也くん。前々からちょっとずつ交流はあった。主に瑞希を介してだけど。私は直接話した事は数回程度だ。
「てか2人だけじゃ危なくない?大丈夫?」
「あー……私は大丈夫だけど桃がねぇ……」
「私?」
なんでここで私の名前が出てくるのか。全く分からない。危険かどうかと問われると私だけじゃなく瑞希だってそうだ。そこは明野くんに同調する。
「いや桐崎さんだけじゃなく橘さんもなんだけど」
「そうだよ!私だけじゃないよ瑞希!」
「え?私は大丈夫だよ」
椎名くんと明野くんはスポーツが得意で、女子から人気もある。そんな彼らが私達とよく話すのは誰とでも仲良くなれる瑞希がいたから。私1人だったら絶対話すことすら無かった人達。
「桐崎さんは夏休み楽しみ?」
「そうだね、私夏が好きだから」
椎名くんに話しかけられちょっとどぎまぎしながら返す。私は季節の中では夏が1番好きだ。特に好きなのは夕暮れ時。思い出も沢山あるし。
「俺も夏の夕暮れは好きだな」
「椎名くんも?私も夕暮れ好きなんだ」
思わぬ共通点。嬉しくなって思わず声が弾んでしまう。声、大きくなってないかな。不安になりながらも少し当たりを見回してしまった。すると横から方を誰かにつつかれた。いや、誰かじゃない。瑞希だ。
「ちょいとお二人さん。盛り上がってる所悪いけどもうすぐ休み時間終わるよ」
「本当だ。またね、桐崎さん」
「あ、うん。また……?」
思わずまた、と返してしまった。なかなか話す機会がないからドキドキしてしまう。椎名くん話しやすいんだよねなんか。
「桃、椎名くんと盛り上がってたね」
「うん。共通点があって」
「共通点?次の休み時間に聞かせてよ」
そう言って前を向く瑞希。昔の話を知ってるから話しても良いよね……?あれ、椎名くんの許可いるかな……?
「もうすぐ夏休みだねー」
「そうだね。瑞希どうする?」
教室でそんな会話をする私達。それを遠巻きに見ている2人の男子に気づくはずもなく、話は進んでいく。海に行こう、花火を見に行こう。確かに楽しみではあるけれども。
「ていうか椎名達何?こっち見て」
「いや?楽しそうだなーって」
瑞希の声で近くまで来た椎名涼くんと明野誠也くん。前々からちょっとずつ交流はあった。主に瑞希を介してだけど。私は直接話した事は数回程度だ。
「てか2人だけじゃ危なくない?大丈夫?」
「あー……私は大丈夫だけど桃がねぇ……」
「私?」
なんでここで私の名前が出てくるのか。全く分からない。危険かどうかと問われると私だけじゃなく瑞希だってそうだ。そこは明野くんに同調する。
「いや桐崎さんだけじゃなく橘さんもなんだけど」
「そうだよ!私だけじゃないよ瑞希!」
「え?私は大丈夫だよ」
椎名くんと明野くんはスポーツが得意で、女子から人気もある。そんな彼らが私達とよく話すのは誰とでも仲良くなれる瑞希がいたから。私1人だったら絶対話すことすら無かった人達。
「桐崎さんは夏休み楽しみ?」
「そうだね、私夏が好きだから」
椎名くんに話しかけられちょっとどぎまぎしながら返す。私は季節の中では夏が1番好きだ。特に好きなのは夕暮れ時。思い出も沢山あるし。
「俺も夏の夕暮れは好きだな」
「椎名くんも?私も夕暮れ好きなんだ」
思わぬ共通点。嬉しくなって思わず声が弾んでしまう。声、大きくなってないかな。不安になりながらも少し当たりを見回してしまった。すると横から方を誰かにつつかれた。いや、誰かじゃない。瑞希だ。
「ちょいとお二人さん。盛り上がってる所悪いけどもうすぐ休み時間終わるよ」
「本当だ。またね、桐崎さん」
「あ、うん。また……?」
思わずまた、と返してしまった。なかなか話す機会がないからドキドキしてしまう。椎名くん話しやすいんだよねなんか。
「桃、椎名くんと盛り上がってたね」
「うん。共通点があって」
「共通点?次の休み時間に聞かせてよ」
そう言って前を向く瑞希。昔の話を知ってるから話しても良いよね……?あれ、椎名くんの許可いるかな……?