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黒神の部屋にて·····


「これ書類。本当に養子縁組を?」

「あぁ、その方がもものためになる。」

「だけど·····」


黒神と白洲は桃子を新しい家族の元へと送ろうとしていた。


「最初から決めてたことだろ」



黒神は桃子の将来のことを考えて、ここで過ごすより絶対に普通の、新しい家族のもとで暮らした方がいいとずっと思っていた。


しかし離れがたくて2ヶ月も一緒に暮らしてしまった。


予定ではもうとっくに里親の元だったはずなのに。


(これ以上はダメだ)


「だから慎重に選ぶぞ。今度はももを大切に愛してくれる家族のもとへ」


(俺たちのせいで、ももが危険な目に遭ってしまう前に。取り返しのつかなくなる前に。ももを安全な場所へ──。)