「───っ」
『どうしておねえちゃんだけ生きてるの?』
『どうしておねえちゃんだけ楽しそうなの?』
『どうしておねえちゃんだけ暖かい布団で寝てるの?』
『どうしておねえちゃんだけ美味しいご飯をお腹いっぱい食べてるの?』
『ねぇ、どうして?どうしてなの?』
どんどん、どんどん質問んが飛んでくる。
初めて会った日の時のように。
「っ!·····ハっ、ハっ、はっ·····」
目を覚ますと寝汗で服がびっしょりになっていた。
手汗もすごい。
桃子は最近うなされるようになっていた。
それで起きるようになった。
だからあまり寝た気がしない。
むしろ疲れて起きる。
桃子の誕生日以降から悪夢を見始めていた。
おそらく、桃子自身が楽しいと、今の人生がものすごく楽しくて、いいものだと思い始めてから。
次の日も、そのまた次の日も、同じ夢を見ていた。
そして今日も。