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桃子と一緒にいて、わかったことがいっぱいある。
その一つが·····桃子は寝ることが好きだと言いうこと。
そしてよく寝ぼけて抱っこをしてほしいと言ってくるようになっていた。
ずっとして欲しかったのか、気が抜けているからか·····。
おそらく今まではゆっくり眠れていなかったのだろう。
朝は両親よりも早く起きて、夜は両親よりも遅くまで起きてないといけなかったから。
少しの物音でも敏感に反応していた。
ベットなんて当然使わせてもらえない。
布団は硬く、夏は暑く、冬は寒い。地べたで寝ているも同然。
勿論広々なんて使えないから、邪魔にならないように縮まって寝ていた。
そんな日々だった。
でも今は、ゆっくりと柔らかく暖かい布団で眠れ、両親のことも気にしなくていい。
何より自分の部屋ができ、誰かの邪魔になることを気にする必要がない。
そのおかげで睡眠の質もかなり良くなった。
なので、たまに誰かが起こしに行くまでずっと眠っている時がある。
今までの反動なのだろうか、心配になるくらいずっと眠っている。
そんな桃子も少し前までは悪夢にうなされていた。