青春のトラジェディ


 「ただいま〜」と言いながら私が家の玄関を扉を開けると、兄の日向 達也(ひむかい たつや)が玄関に立っていた。兄は地元では有名な企業に就職していて、家に帰るのはいつも夜だ。そんな兄が夕方に家にいることは滅多にない。私は困惑しながら兄に「え?なんで家にいるの?」と質問した。すると兄は会社で機械トラブルがあって、上司から今日中には治りそうにないから早く帰っていいよと言われたから帰ってきたそうだ。私はふ〜んと返事をしてキッチンへ向かった。
 キッチンでは母の日向 洋子(ひむかい ようこ)が夕食の用意をしていた。私は母に「お母さんただいまー」と言うと母から「おかえりー、今日少し遅かったじゃん。」と言われ私は「伊織に一緒に帰ろって誘われたから一緒に帰ってきたの。歩きながら話してたら話が盛り上がっちゃって少し遅くなっちゃったんだ。心配かけてごめん。」と遅くなった事情を話し自分の部屋へ荷物を置きに向かった。
 荷物を置き終えた私は再びリビングに戻り、母の手伝いを始めた。

「冷蔵庫からお肉とってー」

「OK〜。これでいいの?」

私は母にお肉を渡そうとしたとき、「ピンポーン」と玄関にチャイムが鳴り母が玄関へ向かった。少しすると母が「弥生ちょっと来てくれる?」と私を呼んだ。呼ばれた私が玄関へ向かうと、そこには母と数人の警察官がいた。私は戸惑いながら「どうしたの?」と母に聞くと、私の帰り道沿いのお家で事件があったみたいだ。。母に「弥生は変な人見た?」と聞かれたが私は「みてないよ。」と答えると、「ご迷惑をおかけしました。念の為戸締まりはしっかりお願いします。」と言い警察官は帰っていった。警察官が帰ると私と母はキッチンに戻った。
 夕食の支度が終わったとき玄関の鍵が開く音がした。「ただいまー」父の日向 誠司(ひむかい せいじ)が仕事から帰ってきた。私と母がおかえりと言うと、父からただいまと返事が帰ってきた。父は荷物をリビングのソファーに置いて、夕食が置いてあるダイニングチェアに座った。私達も続けて座り夕食を食べ始めた。夕食の途中、私と父がふと外を見ると、パトカーがパトロールしていた。父は「今日やけにパトカー多いけど何かあったのかな?」と不思議そうな表情でつぶやいていた。私と母が父が帰宅する前の出来事を話すと父は「この辺も物騒になったか...」となんだか悲しげな表情をしていた。