ここはマールエメス国にあるべマルギの町。この町の者たちは獣人と共存して暮らしている。
そのせいか国と距離を置いているため、さほど人口が多い訳でもないのだ。
この町の宿屋の外にはハルリアとピュアルが居て話をしていた。
二人は昨晩この町に辿り着き宿屋に泊まる。勿論、一部屋だ。
恐らく、ここにカールディグスが居たら別の部屋を用意していただろう。
因みにハルリアの髪は短くなっている。そう昨晩ピュアルに切ってもらったのだ。これは用心のためである。
昨日マールエメス国の刺客に姿をみられているかもしれないからだ。
そして現在ハルリアはピュアルに冒険者ギルドについて聞いていた。
「そうか……なるほど、この国の冒険者ギルドの登録は一回で済むんだな」
「ウン、ソウダヨ。ソレデネ……!?」
何かを言いかけたピュアルは背後に誰かいることに気づき振り返る。
一方ハルリアはピュアルの背後に居る人物をみて顔に汗を大量にかき固まっていた。
「ハルリアジョウ……やっとみつけました。ハァハァ……ハァ………」
そうそこにはカールディグスが居て、般若のような形相でハルリアをみている。かなり疲れているようだ。
「か、カール。よくここだって分かったな」
「分かりませんでしたが……必ず村か街に立ち寄ると思い適当に探しました。まあ……ここで二ヶ所ですが」
「そうか。でも探すなって便箋に書いたはずだ」
そう言われカールディグスは、ハァーっと溜息をついた。
「ハルリア嬢を一人にできる訳ないでしょ。それはそうと、その髪……どうしたんですか?」
「ハハハ……なんとなくイメージチェンジしたくてな」
「ハァー、まぁ見当はつきますが……変装のつもりだったんでしょう」
カールディグスはそう言い、ジト目でハルリアをみる。
「……だがバレたな」
「そうですね。それはそうと、この可愛らしい方は?」
「アッ、ボクハ……ピュアル・ゼア……トイイマス」
カールディグスの方を向くとピュアルはそう挨拶をした。
「ピュアルさんですか、僕はカールディグス・ルビアと申します。ハルリア嬢が、お世話になったようでありがとうございますね」
そう言われピュアルは顔を赤らめる。
「ウウン……タスケテモラッタノハ、ボクノホウダヨ」
「なるほど、そうですか。ではハルリア嬢、何があったのか説明してもらいますよ」
カールディグスにそう言われハルリアは何があったのか説明した。
「……ピュアルさんの村が襲われた。それで魔導ゴーレムから逃げている所をハルリア嬢が助けた訳ですね」
「ウン、ハルリアガ……アノミチヲトオラナカッタラ……ボクハ」
「ハルリア嬢らしいですね。それで、どこに行こうとしてたんですか?」
そう言いカールディグスはハルリアに視線を向ける。
「冒険者ギルドだ。この国じゃ一度だけ登録すれば、どこでも大丈夫らしい」
「そういう事ですか。確かに冒険者ギルドに登録すれば……って、ピュアルさんは知っているんですか?」
「ああ……ピュアルの村の者や家族を助ける約束と引き換えに話した」
それを聞きカールディグスは真剣な表情で考え込んだ。
(なるほどですね。確かにピュアルさんが居れば、この国のことを調べるのに楽です)
そう思いカールディグスは、ニヤリと笑みを浮かべる。
「じゃあ僕も手伝いますよ」
「カール……本気か?」
「ええ、勿論です。女性ふたりだけにはできませんし」
そう言われハルリアは、ムスッとした。
「なんですか、その顔は? まあいいです……それよりも一度、話し合ってからにしましょう」
「そうだな……宿に戻るか」
それを聞きカールディグスとピュアルは頷きハルリアをみる。
そして、そのあと三人は宿屋に入っていったのだった。
そのせいか国と距離を置いているため、さほど人口が多い訳でもないのだ。
この町の宿屋の外にはハルリアとピュアルが居て話をしていた。
二人は昨晩この町に辿り着き宿屋に泊まる。勿論、一部屋だ。
恐らく、ここにカールディグスが居たら別の部屋を用意していただろう。
因みにハルリアの髪は短くなっている。そう昨晩ピュアルに切ってもらったのだ。これは用心のためである。
昨日マールエメス国の刺客に姿をみられているかもしれないからだ。
そして現在ハルリアはピュアルに冒険者ギルドについて聞いていた。
「そうか……なるほど、この国の冒険者ギルドの登録は一回で済むんだな」
「ウン、ソウダヨ。ソレデネ……!?」
何かを言いかけたピュアルは背後に誰かいることに気づき振り返る。
一方ハルリアはピュアルの背後に居る人物をみて顔に汗を大量にかき固まっていた。
「ハルリアジョウ……やっとみつけました。ハァハァ……ハァ………」
そうそこにはカールディグスが居て、般若のような形相でハルリアをみている。かなり疲れているようだ。
「か、カール。よくここだって分かったな」
「分かりませんでしたが……必ず村か街に立ち寄ると思い適当に探しました。まあ……ここで二ヶ所ですが」
「そうか。でも探すなって便箋に書いたはずだ」
そう言われカールディグスは、ハァーっと溜息をついた。
「ハルリア嬢を一人にできる訳ないでしょ。それはそうと、その髪……どうしたんですか?」
「ハハハ……なんとなくイメージチェンジしたくてな」
「ハァー、まぁ見当はつきますが……変装のつもりだったんでしょう」
カールディグスはそう言い、ジト目でハルリアをみる。
「……だがバレたな」
「そうですね。それはそうと、この可愛らしい方は?」
「アッ、ボクハ……ピュアル・ゼア……トイイマス」
カールディグスの方を向くとピュアルはそう挨拶をした。
「ピュアルさんですか、僕はカールディグス・ルビアと申します。ハルリア嬢が、お世話になったようでありがとうございますね」
そう言われピュアルは顔を赤らめる。
「ウウン……タスケテモラッタノハ、ボクノホウダヨ」
「なるほど、そうですか。ではハルリア嬢、何があったのか説明してもらいますよ」
カールディグスにそう言われハルリアは何があったのか説明した。
「……ピュアルさんの村が襲われた。それで魔導ゴーレムから逃げている所をハルリア嬢が助けた訳ですね」
「ウン、ハルリアガ……アノミチヲトオラナカッタラ……ボクハ」
「ハルリア嬢らしいですね。それで、どこに行こうとしてたんですか?」
そう言いカールディグスはハルリアに視線を向ける。
「冒険者ギルドだ。この国じゃ一度だけ登録すれば、どこでも大丈夫らしい」
「そういう事ですか。確かに冒険者ギルドに登録すれば……って、ピュアルさんは知っているんですか?」
「ああ……ピュアルの村の者や家族を助ける約束と引き換えに話した」
それを聞きカールディグスは真剣な表情で考え込んだ。
(なるほどですね。確かにピュアルさんが居れば、この国のことを調べるのに楽です)
そう思いカールディグスは、ニヤリと笑みを浮かべる。
「じゃあ僕も手伝いますよ」
「カール……本気か?」
「ええ、勿論です。女性ふたりだけにはできませんし」
そう言われハルリアは、ムスッとした。
「なんですか、その顔は? まあいいです……それよりも一度、話し合ってからにしましょう」
「そうだな……宿に戻るか」
それを聞きカールディグスとピュアルは頷きハルリアをみる。
そして、そのあと三人は宿屋に入っていったのだった。