秋本番の11月、日向と水族館に来ていた。その水族館は向日葵が有名で、至る所に向日葵があった。何故か日向は向日葵を見るたびに哀しい顔をした。
逢「あのさ。向日葵に何か思い出でもあるの?私なら何でも受け止めるけど?」
日向「葵が死んだ場所が向日葵畑なんだ。そして、初めて話した場所も…。」
逢「そっか…。でも幸せだね葵さん。そんなに日向に想って貰って。でもそろそろ、葵さんに元気に前向いている所見せてあげたら?」
日向「そうですよね…。逢のおかげで笑顔になる事も増えてきた。けど、葵を置いて幸せになってもいいのかな?」
逢「日向。葵さんの願いは、日向が幸せになる事だよね?それとも、葵さんは日向の不幸を願ってるの?」
日向「違います。葵が思い出になるのが怖いんです。いつか、忘れてしまう気がして。」
逢「忘れないのは、日向が一番分かってるよね?日向の苦しみは、私には一生分からないけど、葵さんとの日々を覚えていられるのは日向だけで、葵さんの願いを叶えるのも日向だけ。分かってる?」
日向「はい。やっぱり好きだな。逢、僕と恋人になって下さい。葵の事で苦しんでる僕に寄り添ってくれた。他の人みたいに腫れ物に触るかのようでは無かった。」
逢「振れ幅が凄いな。日向ありがとう。今日から恋人として宜しく。」
 こうして私達は、先輩と後輩から恋人になった。