密かに気にしてたある日、彼は電車で泣いていた。泣いている事に彼自身は、気付いていないようだが声をかけない訳にもいかない。その男の子は、日向という名前でこの夏休みに好きな人を亡くしたらしい。好きだった時間は短かったが、愛の深さは誰よりも深かった事が話している間にひしひしと伝わってきた。『君の名前は?』と聞かれたので『逢です。』と答えた。