一週間以上ぶりの学校。
とは言っても、今日は日曜日だから授業なんてない。
それじゃあなんで学校に来ているのか。
もちろん朱莉からの問題の答えを知るためだ。
僕は必要最低限の荷物を持ち、一人学校に来ていた。
外からは部活動の盛り上がる声が聞こえてくるが、校舎内には人の気配が全くしない。
立ち入り禁止と書かれた貼り紙を無視し、屋上のドアの前へと行く。
きっとここが答えだろう。
1027と言うのはきっと10月27日ということ。
屋上のドアの鍵は小さな箱の中に入っている。
そしてその箱の鍵は、天文地学部の顧問の先生の誕生日である四桁の数字。
少し錆びれた南京錠のダイアルを一つずつ回していく。

──ガチャ
箱の中には屋上の鍵と、手紙が入っていた。
やっぱりここが答えだったんだ。
屋上の鍵を開け、仰向けになり空を見上げる。
青く澄んだ空を見ていると、心が落ち着く。
この空の先に朱莉はいるのかな。
そんなことを考え、僕は手元にある手紙を取り、中身を見る。
中には三枚の便箋が入っている。
彼女が僕に残してくれた手紙に視線を落とす。