あの日から、2日が経過した。

 昨日1日休んだことにより、俺の体調も大分良くなった。

 カグヤが1日中光魔法をかけたり、看病をしてくれたからだ。

 感謝するしかない……そして、今度こそ油断はしない。

 どうやら、カグヤには何か秘密があるらしい……。

 だが、どんな奴が来ようと負けはしない……!

 カグヤを、必ず守り抜いてみせる……!




 ……と、気合いを入れたのだが……。

「なあ、カグヤ」

「ん?どうしたの?クロウ」

「いや、もう平気だから……」

「ダメ!はい、アーン」

「仕方ないか……あーん」

「えへへ、美味しい?」

 ……カグヤが、甲斐甲斐しく世話を焼いてくれるのだが……。
 デレデレで可愛すぎる……!お、俺はどうすれば……?
 いや、相思相愛なのはわかったのたが……現実に頭がついてこない!
 あの時は、ついキスをしてしまったのだが……。
 カグヤが、俺を好きなどと考えたこともなかった………。
 ずっとバカ!とか言われて叩かれていたからな……。

「ゴホン!イチャついてるところ悪いが……もう、いいか?」

「きゃあ!?え?え?い、イチャついてなんかないし!」

「ゼトさん、こんにちは。ええ、もう大丈夫です。見張りをしてくれて、ありがとうございました」

 万が一に備えて、昨日から今日まで、部屋の外の見張りを頼んでおいたのだ。
 高い金を払ったが、安全には変えられない。
 俺の状態も、昨日は万全の状態ではないかったからな。
 カグヤと、一日中部屋の中で過ごしていた。
 ……見張りがいて良かった……何がとは言わないが。

「そうか。なら、もういいな。これで依頼達成だ。でも、いいのか?結果的に何もしてないが、鋼貨一枚もらっても?」

「ええ。貴方の強さと信用度を考えたら、それくらいが妥当でしょう」

 ……そして万が一裏切っても、この人1人くらいなら殺せるしな。
 《《ありえないことはないと、この間ので学んだしな》》。

「わかった。では、有難く頂戴しておこう。またな」

 そう言い、部屋から出て言った。

「さて、カグヤ」

「にゃに!?ま、まだ早いわよ!?」

「はい?何が早いんだ?」

「もう!バカ!!言わせないでよー!!」

「イテッ!おい!病み上がりを叩くな!」

 ……相変わらず、よくわからん。
 俺は何も言っていないのに……。
 まあ、いつも通りか……。


 その後2人でギルドに行き、報酬を受け取る。

「ロレンソさん、申し訳ない。こちらが急いでとお願いしたのに、昨日これなくて……」

「いえいえ、報酬は頂いておりますから。何やら、事情もありそうですし。まあ……私たちは冒険者活動をして頂けるなら、何も言うことはございません」

「助かります。ええ、それに関してはもちろんのこと。明日から、また依頼を受けに来ます」

「ええ、その方がよろしいかと。物件が見つかったようなので、養生も兼ねて行ってみては如何ですか?」

「え!?もう!?ありがとうございます!では、失礼します」

「やったぁ!私達の家ね!ロレンソさん、失礼します!」





 俺たちはギルドを出て、不動産屋へ向かう。

「これはこれは!いらっしゃいませ!お待ちしておりました」

「こんにちは、トルバさん。今、案内は出来ますか?」

「ええ、もちろんです。では、行きましょう」

 そしてトルバさんに案内され、とある一軒家にたどり着く。
 平屋タイプの家だが、広さは100坪はありそうだ。
 それに庭も広いし、四方に建物もなく、人の通りも少ない。
 これなら異変にも気付きやすいし、襲ってきても対応しやすい。
 一般人を巻き込まずに済むからな。

「うむ……悪くないですね」

「ねえねえ!中が見たいわ!良いかしら!?」

「ホホホ、もちろんです。どうぞ」

 ドアを開け、中を探索する。
 広いリビングに、オープンキッチンがある。

「わぁー!広い!部屋はどんなかしら?」

 ……さっきからテンション上がって、めちゃくちゃ可愛いな。
 ……いかんいかん!だからこそ、俺がしっかりせねば!
 カグヤが楽しく、平穏な日々を過ごせるように……!

「ねえねえ!クロウ!早くー!」

「はいはい、わかったよ」

 ……やはり、カグヤには元気で笑顔なのがよく似合う。
 これが見れるならば、俺はどんな苦労も厭わない。

「ほう?思ったより部屋も広いな」

「そうね!小さい方でも、六畳はあるわね!」

「大きい部屋の方が、大体十畳ほどか」

「如何ですか?条件に合う物をご用意いたしましたが……」

「そうですね……カグヤ、ここでいいか?俺的には、条件に合うのだが……」

「私、ここが良い!ここで、クロウと暮らしたい!」

「お、おう……なんだ?心臓が痛い……?」

「ホホホ!良いですな!初々しい感じで。では契約を結ぶので、一度戻りましょうか」

 そうして店に戻り、一括で料金を払い、無事契約を結んだ。
 これで、第1目標であった拠点確保が出来た。




 そして、再び家に戻る。

「き、今日から、ここで暮らすのね……」

「ああ、そうなるな。不安か?」

「ううん!クロウがいるもの!好きな人と暮らすの夢だったの!」

「ああ、もう油断しない。カグヤ、君を必ず守る」

「そ、そう!ま、任せるわよ……?わ、私のナイトさん……」

 ……さて、次は《《アレが必要だ》》。

 でないと、こんな可愛いカグヤがいては、俺の忍耐にも限界がある。

 相思相愛だからといって、自分を押し付けてはいけない。

 いや……相思相愛だからこそ、互いのことを尊重しなくてはならない。

 では、早速出かけなくはな……良いヤツがいるといいのだが……。