【プロット冒頭】
▼第一話
 第二夫人(元男爵家)の子としてブラドリス辺境伯家に生まれたサディアは、銀髪に血のような赤い瞳という死神の色合いの持ち主だったせいで、継母・ノノリアと異母兄・バーデンから虐げられる日々を送っていた。
 常に「身の程を弁えてでしゃばるな」と言われて育った彼女は、心を押し殺しながら家族には無関心な父の執務の雑用を手伝わされる傍ら、机の上に広げっぱなしの領地防衛計画書や地図を見る度に「もっといい方法があるのに」と内心で思いながら過ごしていたが、その父が急死する。

▼第二話
 行き当たりばったりな防衛策ばかりを行うバーデンに思わず意見をしてしまい、一層激しく虐げられる事になったサディア。それでも懸命に生きていたが、若い当主だからと周りに舐められたくなかったバーデンは、更に国が立てた無謀な隣国侵攻計画で成果を出そうと行動。サディアの「やめておいた方がいい」という進言にも、「死神の言う事など誰が聞くか」と突っぱねられる。結局、結果は自国の大敗。国内への進行を許してしまったバーテンのせいで国軍は瓦解して、あっけなく国は敗戦した。

 怒りに打ち震える国王は、連座での死刑を強行。それに巻き込まれる形になったサディナは、最後に「ふざけんなぁぁぁぁ!」と叫びながら斬首。
 落ち行く意識の中で「元々国の計画には穴があったから結果は変わらなかったとはいえ、バーデンはクソ。でもそれ以前に、ちゃんと進言できる状況だったらもっと……」と考える。
 すると天が願いを聞いてくれたのか、次に目を覚ました時には、サディアは7歳まで逆行していた。

▼第三話
 母親がまだ生きている事を確認したサディア。一週目の人生で、母が「人を動かす才能があるが故に、男爵令嬢でありながら辺境伯家に嫁いでこれた」事を大人になってから知っていた彼女は、「母から教えを請い、人心掌握術を手に入れる。母を死なせない。この土地を守るため(連座にされないため)にも、バーデン跡継ぎの座をぶんどる」と決意した。