本当の「私」でいられる、その日まで。

「…………え?」

 3人は『言ってる意味がよく分からない』と言いたげな顔をしていた。

「そういうのって,どういうことですか?」

「ハッキリ言わないと分からないみたいだから,改めてハッキリと言わせてもらうけど…………」


「『何も知らねぇくせに人の見た目だけ見て笑うの辞めてくれ』つってんだよ」


「えっ……えっと………その……」

 突然口調が荒くなった玲紬さんに対して,戸惑いを隠しきれず,3人は慌てた感じで玲紬さんを見ていた。

「まだ分かんねぇのか?じゃあもう1回言わせてもらう。『何も知らねぇくせに人の見た目だけ見て笑うの』,辞めてくれ」