本当の「私」でいられる、その日まで。

(玲紬さんが私なんかを好きになるわけない……)

「………純麗」

 玲紬さんに名前を呼ばれ,ハッと我に返る。

「ん?どうしたの?」

「ちょっとそこで待ってて」

 そう言うと,玲紬さんはあの3人の女子生徒のもとへと歩いていった。

 少し距離はあるが,微かに声は聞こえた。

「ちょっといいかな?」

「はい!」

「君達の声が聞こえてきて,1つ言いたいことがあるんだけど………」

「なんですか?」

「そういうの,やめてくれないかな?」