「今日から純麗も高校生か〜」

「そうだな,高校生なんて過ぎるのあっという間だからな。悔いの無いようにしろよ?」

「もちろんだよ,毎日楽しく過ごすよ」

 楽しく過ごせるかは分からない。けど,2人を心配させたくない。

 だから私は今日も笑顔で家族を安心させる。

「ごちそうさま。それじゃあ,準備してくるね」

 食器を片付け,洗面台へと向かう。

(どんな髪型にしよう…)

 鏡の前で今日の髪型を考える。考えた結果,三つ編みのおさげにすることにした。

 髪を整え,2階へと上がってスクールバッグを手に取り,玄関で買ったばかりの新しいローファーを履く。