「そうだったんだ………」

 そう聞いた時,私はちょっと嬉しかった。階は違えど,同じ校舎にいれば,話す機会も増える。

(もしかしたら移動教室の時にすれ違うかもしれない………!)

 そんなことを思いながら,私は気分が上がっていた。

「純麗?」

「へぁ?」

 突然名前を呼ばれ,間抜けな声を上げてしまった。

「ふっ,何その声。間抜けな声出たな(笑)」

「う,うるさい。で,どうしたの?」

「あぁ,実は………気になったことがあってさ」

「気になったこと?」