「私もこの国のお役に立ちたいです。正直なところ、私は今現代に帰りたい気持ちとこの国に残りたい気持ちの両方あります。この国が私を必要としてくださるのであれば、いくらでもこの身、使ってくださいっ!」

 この国に残りたいのは本当で、ユリウス様への想いを自覚したことで益々迷っている自分がいて、もしかしたらそんなフラフラで曖昧な気持ちでいるのは迷惑かもしれない。
 でも、今できることがあるのならば、役に立ちたい。
 だから……!


「私はユリウス様との婚約をお願いしたく存じます」


 こうして私とユリウス様は結婚日未定の婚約者となった──





【ちょっと一言コーナー】
二人がお互いのことをまんざらでもないと報告したのは、じいじです(笑)
王もなんとな~く気づいていたようですが・・・


【次回予告】
ついに婚約することになったユリエとユリウス。
以前の約束通り、王宮から自由に出てお忍びデートをすることに!
次回、『お忍びデートは甘く切なく』