その言葉にユリウス様と私は膝をついてその人物を迎え入れた。
私たちの頭を優しくなでると、その人物は玉座へと向かって行った。
「誰がそこに座っていいと許可をした?」
「……王……」
顔をあげると、そこには見たこともないほど青ざめた顔をした王妃の姿とその王妃を見る王の後ろ姿があった。
「あ……あ……」
王妃は言葉も出ずおびえたような表情を見せている。
「わしの可愛い子供を危険に晒した挙句、勝手に聖女召喚、そして民衆からの不当な税の徴収。どう落とし前をつけてもらおうか?」
「こ、昏睡状態だったのでは……」
「ユリウスが匿ってくれ、半年前から様子は聞いていたよ。そして今のやり取りも全てそこで聞かせてもらっていた」
王はマントをはためかせ、謁見の間に集った者たちに告げた。
「イルジー・ヴィ・スタリーの名において、王妃アンジェラ・ル・スタリーを国外へ永久追放とし、それに加担した第一王子エリク・ル・スタリーを辺境の地へと追放とする!」
「おおおおーーーー!!」
取り囲んだ兵は王妃直属の兵ではなく、実は王直属部隊であった。
兵たちは声をあげ、王の復帰を歓迎した。
私たちの頭を優しくなでると、その人物は玉座へと向かって行った。
「誰がそこに座っていいと許可をした?」
「……王……」
顔をあげると、そこには見たこともないほど青ざめた顔をした王妃の姿とその王妃を見る王の後ろ姿があった。
「あ……あ……」
王妃は言葉も出ずおびえたような表情を見せている。
「わしの可愛い子供を危険に晒した挙句、勝手に聖女召喚、そして民衆からの不当な税の徴収。どう落とし前をつけてもらおうか?」
「こ、昏睡状態だったのでは……」
「ユリウスが匿ってくれ、半年前から様子は聞いていたよ。そして今のやり取りも全てそこで聞かせてもらっていた」
王はマントをはためかせ、謁見の間に集った者たちに告げた。
「イルジー・ヴィ・スタリーの名において、王妃アンジェラ・ル・スタリーを国外へ永久追放とし、それに加担した第一王子エリク・ル・スタリーを辺境の地へと追放とする!」
「おおおおーーーー!!」
取り囲んだ兵は王妃直属の兵ではなく、実は王直属部隊であった。
兵たちは声をあげ、王の復帰を歓迎した。