彼は私がずっと元の世界に戻りたいと思っていたことを、傍で見ていた。
だからこそ私の背中を押してくれようとしている。
けど、私は、この世界であなたという好きな人に出会ってしまった。
この薬で元の世界に戻れたとして、こちらに帰って来れる保証もない。
「ユリウス様。母は……いえ」
私はお母さんの状態を言おうとしてやめた。
だって、この世界に来る数日前に母は倒れたばかりで、最近も少し病気がちになっていた。
一度病を患ってから、その病は治りはしたが、お母さんはよく体調を崩すように……。
そんな様子を伝えたら、絶対に元の世界に戻れと言われる。
今、私、最悪だ……。
家族と好きな人を天秤にかけて、迷って……。
私の小瓶を握る手は少し震えていた。
私はどうすればいい……?
そう小瓶に問いかけても教えてはくれなかった──
******************************
【ちょっと一言コーナー】
ユリエちゃんは異世界で海鮮料理が好きになってきています。
元の世界ではあまり食べたことがない子でした。(お母さんが肉料理メインに出す人だったので)
だからこそ私の背中を押してくれようとしている。
けど、私は、この世界であなたという好きな人に出会ってしまった。
この薬で元の世界に戻れたとして、こちらに帰って来れる保証もない。
「ユリウス様。母は……いえ」
私はお母さんの状態を言おうとしてやめた。
だって、この世界に来る数日前に母は倒れたばかりで、最近も少し病気がちになっていた。
一度病を患ってから、その病は治りはしたが、お母さんはよく体調を崩すように……。
そんな様子を伝えたら、絶対に元の世界に戻れと言われる。
今、私、最悪だ……。
家族と好きな人を天秤にかけて、迷って……。
私の小瓶を握る手は少し震えていた。
私はどうすればいい……?
そう小瓶に問いかけても教えてはくれなかった──
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【ちょっと一言コーナー】
ユリエちゃんは異世界で海鮮料理が好きになってきています。
元の世界ではあまり食べたことがない子でした。(お母さんが肉料理メインに出す人だったので)