私は階段を登った。
教室のドアを開けた
「拓海くん!」
教室は静まり返っていた
誰もいなかったけどいたのは
りくと希良梨ちゃん。
「なにお前?」
鋭い目つきで希良梨ちゃんが私を見た
「おう未来、拓海なら今さっきでていったぞ」
「うん、ありがとう!ごめん!」
私は教室を出た
絶対、今告白してたタイミング…
りく…ごめん。
「未来!!」
りくが後ろから追いかけてきた。
「なにしたんだよ。そんなに慌てて」
りくが腕を引っ張ってきた
「離して!
私は……
今から行かないといけなとこがあるの!」
「俺も行くよ!今のお前を野放しにしたら
なにするかわからない」
りくは強く言った。
「ねぇ、りく。
りくは知ってるの?
私の本当のお母さんのこと」
私は走りながら聞いた
「………なんで?」
「知ってるんだやっぱり。
私さっき不思議な体験した
過去を見たの。
しかもお母さんがなくなった日を」
「え……?うそだろ…?」
信じられない話だよね…
ごめん…りく
「いやそれが、
お母さんは自殺なんかじゃないの!
他殺だったの…」
「いや、お前のお母さんはじさ…」
「だから違うってば!早くいかないとなの!」
私はもっと走った
「おいまてよ!」
りくも後ろからついてきた
拓海くんが見えた
「拓海くーーーん!」
拓海くんが後ろを振り向いた
「はぁ…はぁ…はぁ…」
「どうしたの?未来ちゃん、そんなに慌てて」
拓海くんが私の肩に手をおいた。
私はそれを避けた
「拓海くん…
拓海くんは人なんか殺してないよね!?」
私は息を切らしながら言った
「どうしたの急に…
殺すわけないじゃん。
でもなんで?」
「私のお母さんが
3年前に殺されたことに
拓海くんが関わってる?」
拓海くんは少し笑った
なんで…笑うの
「はぁ…バレたら仕方がないかっ…
未来ちゃん、警察官より頭がいいんだね
流石だなー」
「いいから早く答えて!!」
「そうだよ。
俺は人を殺した
その人は未来ちゃんのお母さん。
でもなんとか自殺ってことですんだけど、
あのときは怖かったな
まさか死ぬなんてねぇ?」
嘘でしょ…
本当なの…
「お前………」
りくが後ろから震えた声でそういった。
「あのとき俺いったよな…!?」
りくが拓海くんの胸ぐらを掴んだ
「りく!やめて!」
私はそう叫んだけど聞こえてないみたい
「あの日…
俺は気づいたよ!お前が殺したことを……
だから言ったじゃないか!
未来には黙っとくからこのことを
誰にも言うなって!」
そんな……
りくまで殺人犯のことをかばってたの…?
「この汚い手、はなしてくれないかな?
たしかにその約束したね。
でもバレちゃったから。3年になって。
今はもう俺ら親友でもないし
友達でもないだろ?」
なんでそんなに余裕なの…
殺人犯だよ…?
「お前が…
未来のお母さんを殺したから、
お前とは距離を取って
かかわらないようにしたんだろ!」
私はその場をそっと去った
でも…
りくまで犯人と同じだなんて考えたくない…
りくまで……
私が今こうやって……
2人共最低……
拓海くんにかんしては
理解が追いつけない…
りくは……
私のためだと思ったんだろうけどひどいよ…
私はスマホをそっと取り出して本当の
お母さんの写真を見た
「もうこの笑顔見れないんだよ…」
私は1人で泣きながら歩いた。
とくに行きたい場所はなかったけど
今は逃げ出したかった
この世界から。
この世界から悪魔が消えた私は
いったいどこにいるんだろう…
本当の……
私の姿……