短い冬休みが明け、また学校が始まる。
「星麗〜、あけおめ!
冬休みに家族で旅行行ったから、これお土産ね」
「ありがとう」
家族で旅行か。
きっと家族仲良いんだろうなぁ、いいな……。
「寒いし家でコタツ入ってる方が好きだから、私はいいって言ったんだけど、無理やり連れていかれた。
まあ宿にこもって温泉楽しんだから、結果的によかったんだけどね」
「温泉いいな〜」
「でしょ」
ダメだ。今そういう話聞くと、全部が嫌味に聞こえてしまう。
「あ、そうだ。次の授業小テストあるって言ってなかったっけ?私勉強しないと」
「え!うそ!忘れてたぁ。私も一緒にいい?」
「もちろん」
何とか話題をそらせたけど、心はまだモヤモヤしたまま。
うちの家族が仲良くなる未来は全く見えないし、私はずっとこんなことを考えてしまうんだろうか。