「はーさんは、苦手だみゃあ…」
木の枝に腰掛け、一人、ポツリと呟く。
パーカーの耳を揺らし、「みゃあー」と声を漏らした。


魅夜はスカポライトキャッツアイの【石】だ。
仮にも猫という名称を冠しているからだろうか、魅夜は他人よりも人の感情とか、雰囲気とか、そういったものを感知することに長けていた。

陽翔とはどうも反りが合わない。
…というのは、魅夜が【手助け】をしていることを勘付かれた時から感じていた物だが、最近になってかなり目に見えて亀裂が出てきたように思う。

魅夜には暗躍癖がある。と表記すると気取っているようだが、事実、暗躍に長けている。
それを利用して最初に協力を要請してきたのは誰だったか。今となっては古びて所々変色したメモしか残っていないわけだが、たしか花咲きだった様な。
確か、初めに【手助け】をした内容は____



_____「魅夜さん」
魅夜は目を緩く開けた。

あれはまだ、魅夜が面をしていなかった頃。
…両目がまだ、綺麗な蜂蜜色を誇っていた頃。

「…*ーさん」
昼寝から覚醒させられた魅夜は花園の中でふわぁ、と欠伸をする。
「んにゃあ、どうしたんだみゃあ…?」
「起こしちゃってごめんね。でも、こんなに広い庭だもん、今を逃したら会えないんじゃないかと思って」
イタズラっぽく笑う***に魅夜は呆れた声で返す。
「仕方ないみゃあ…何の要件ゆえ?」
優しく微笑んだ口元だけ脳裏に焼き付いている。
「君の隠密と勘をかって、ちょっと手伝ってほしいことがあるんだ。この【鳥籠】について」
魅夜は、何もせず過ごす日々に焦りを覚えていた。ここは平穏に暮らせる楽園だが、魅夜はそれになにかしらの対価を払わなければいけないと思っていて、だから、その協力を断る理由なんて無かったのだ。

___その時、魅夜は此処を【鳥籠】と呼称することを知った。


〔_鳥籠について調べ始めた。まとめたほうが良さそうだから日記式に記述しておく。〕
〔此処について聞き込みをした。此処に来る前を覚えている人はいない。〕
〔陽翔さんが少し不審。頼らない方がいい〕
〔此処はそもそも何のためにあるのだろう〕
〔€*%£$さんが何か分かったらしい。明日教えてくれるって。楽しみ〕
〔今日は縺ゅ�縺イ縺ィ縺後%縺ェ縺九▲縺�